あがり防止のコツ
「ああ、どうしよう…」というときの緊急対策
「これをすれば大丈夫」という自分なりの防止法を持とう!
「あがらない」ことに意識を集中してはダメ! 「あがり」の諸症状は、一度あがってしまうと、それをきっかけに加速度的に激しくなるという特徴をもっています。 スピーチなどで、途中までは予定どおりにうまくいっていたのに、ほんのちょっと言葉に詰まったり、間違えたりしただけで、それをきっかけにあがってしまったという経験をもっている人も多いでしょう。これは、「あがるまい、あがるまい」と念じて意識を集中していたのに、小さなミスによる「しまった!」という気持ちが、かえって大きな「あがり」を呼んでしまったのです。 ですから、「あがらない」ということに意識を集中するのは、必ずしも得策ではありません。頭の中で「あがり」をなんとかしようと思っても、かえって悪循環に陥るだけ。本当にあがらないためには、逆に「あがり」に意識を集中してしまわずにすむ方法を考えるべきなのです。 小さな自信も積み重ねれば揺るぎない自信に そんな「あがり」から逃れる方法には、いくつかのワザがあります。下に紹介したように、呼吸を工夫したり、筋肉の力を抜いたりすることによって体からリラックスを訴えかければ、意識を「あがり」からそらすことができますし、イメージトレーニングで心の鍛錬を積めば、脳にあがらないための条件づけをインプットすることができることでしょう。 そして、大切なのは、そうした「あがり防止法」に対し、「これをすれば大丈夫」という自信を持つことです。さらに、その小さな自信をもとに、自分の苦手だったことや避けていたことに、勇気をもって少しずつチャレンジしていくことです。 自信は、人を作り、人を変えます。そして、スピーチをする前の心境が「あがらないようにしよう」から、「自信をもってやってみよう」に変わったとき、あなたはきっと「あがり」に対する怖さを克服できている自分自身に気づくはずです。 焦らず急がず一歩一歩、「自信」を積み重ねていきましょう。
@ 腹式呼吸:不安な気持ちを全部吐き出してしまおう 心拍数は呼吸によって変化します。深くゆったりした呼吸をすれば、心臓のドキドキを緩め、気持ちを落ち着かせることが可能です。おすすめは腹式呼吸。やり方は、まず口からゆっくり息を吐き、吐きながらおなかを引っ込める。吐き切ったら、今度はおなかをふくらませながら鼻から息を吸う―――これだけでOK。不安な気持ちを全部吐き出すようなつもりで、できるだけ長く息を吐くのがコツです。 A 筋肉弛緩法:体の力が抜ければ頭の緊張も遠ざかる 体からアプローチして、頭の中の緊張をほぐす方法のひとつです。体がリラックスしていることを頭が感じることができれば、緊張は遠ざかっていきます。それには、とにかく筋肉の力を抜くことが大切。いったん力を思いっきり込め、その後にストンと抜くような運動やストレッチを繰り返してみましょう。このように力の差を大きくすることで、頭が力が抜けたことを感じやすくなります。 B イメージトレーニング:イメージを植えつけ脳を“だます” プロスポーツ選手なども行っているイメージトレーニング。これは、自分が成功したイメージや楽しいイメージを徹底的に刷り込むことによって、脳をだます方法です。ふだんの練習のときのいいイメージを強く植えつけておけば、本番のときも、脳は「いつもと同じだな」と感じてくれ、緊張せずに平常心で臨めるというわけ。もちろん、スピーチなどにも応用できます。 C 香りを利用する:「緊張をほぐす香り」で条件づけを アロマテラピーやハーブティーなどを利用して、嗅覚からのアプローチによって緊張をほぐすのも手。脳に対してリラックス効果やリフレッシュ効果のある精油やお茶をうまく利用しましょう。「いつもこの香りをかぐと気持ちが落ち着く」という条件づけができればしめたものです。好きな香りでかまいませんが、あがり症にはバラの香りがオススメ。 D 首を冷やす:リフレッシュして心身の硬さが取れる 冷たいタオルやおしぼりなどで首の後ろを冷やすと、とてもさっぱりしますよね。これはその刺激が交感神経(緊張する神経)を和らげて副交感神経(リラックスする神経)を呼び覚ます証拠。緊張しそうなときは、前もってトイレなどでハンカチをぬらし、首に当てるといいでしょう。それだけの工夫で、全身の硬さが取れてくるもの。ささくれだった神経もスーッと落ち着いてきます。 E 足を温める:血流がよくなって全身リラックス 足は「第2の心臓」と呼ばれ、ふくらはぎから足先にかけては、血液を上半身に送り返すポンプの役割を果たしています。足湯などでここを温めれば、全身の血流がよくなってリラックスするもうなずける話。「あがり」防止のためにも足を温める習慣を大切にしましょう。 F 肉を食べる:セロトニンが出て心が落ち着く 心を落ち着かせてくれる脳内物質・セロトニンは、肉を食べるとたくさん出るって知ってました? これは肉に多く含まれるトリプトファンというアミノ酸がセロトニンの材料になるため。だから、緊張しそうな会議やスピーチなどがあるときは、事前にガツンと肉を食べてから望むといいのです。できれば、本番の2時間前にトリプトファンを摂取するのがベスト。ぜひ、試してみてください。 G おまじない:信じる者はやっぱり救われる 「手のひらに 『人』 と3回書いて呑む」「観衆の頭をすべてカボチャだと思う」「ラジオ体操第一をやる」「しこを踏む」―――緊張を解きほぐすために、人はさまざまな「儀式」を行うものです。たとえばそれが「おまじない」のようなものであっても、「これをやっておけばあがらない」という信念があれば、けっこう効果を発揮するもの。大切なのは信じること。その気持ちが脳から不安を取り去ってくれます。
日本人はやっぱりプレッシャーに弱かった!? よく日本人にはあがり症が多いといわれます。また、プレッシャーに弱いというのもよく聞く話。そういえば、オリンピックなどでも、ここぞというところでメダルを逃してしまう有力候補が多い気がします。 そんな日本人の緊張に弱い体質を裏づけるのが「セロトニン・トランスポータ遺伝子」の型。脳内物質のセロトニンが少なくなると気分が落ち込んだり、うつになったりすることはよく知られていますが、これを運ぶたんぱく質(トランスポータ)には3つのタイプがあり、その型によってプレッシャーに対する「ビクビク度」が変わってくるというのです。 それによれば、日本人に多いのは、最も心配性でセロトニン量が少ないs/sというタイプ。ちなみにラテン系は、やはりセロトニンたっぷりの図太いタイプが多いのだそう。 つまり、日本人には「いざ本番」というとき、あがってしまうタイプが多いのです。うーん、サッカーやオリンピックでの「勝負弱さ」も、こんなところに原因があったのかも…。 緊張に効くツボを覚えておこう 緊張というものは、不意に訪れることが多いもの。たとえば、会議の席でいきなりひとりひとり話をすることになったり、幹事が病気でピンチヒッターとして司会を任されたり…。そんなときに覚えておくと役立つのが「緊張を和らげるツボ」。 おすすめなのが、左に紹介する合谷、神門、内関の3か所。いずれも手や腕にあるツボなので、会議中に机の下で押したり、腕組みをするようなふりをしながらさりげなく押したりすることもできます。 @合谷、A神門、B内関といったように3か所を順番に押していくと、一層効果的。ギューッと痛みを感じるくらいに押せば、その刺激が硬くなった体と心を緊張から解き放ってくれます。
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