心の病を知る
パニック障害 日本経済新聞(夕刊)2009年12月11日 パニック障害は電車の中や人込みで、突然の動悸(どうき)や呼吸困難に見舞われる心の病だ。ストレスや疲労がたまると起こりやすく、患者は増えているという。いつまた発作が起こるかという不安に日常的に悩まされ、うつ状態に陥りやすくなる。 12月5日、記者は混雑する赤坂見附駅から東京メトロ丸ノ内線に乗り込んだ。パニック障害の患者2人が参加する認知行動療法セミナーを取材するためだ。臨床心理士の小松智賀さんが「今の不安度を教えてください」と尋ねると、参加者の1人で会社員の佐藤宏さん(仮名、35)は緊張した表情ながらも「大丈夫です」と返答した。
再発が恐怖に
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