うつ病とは? 誰でも気持ちが落ち込むことはある。では、普通の落ち込みとうつ病の違いは? 何が原因で、どんな症状が出るの?
症状は人それぞれ気分が落ち込む病気の総称です
うつ病とは、憂うつな気分が2週間以上続く病気のこと。 「心のカゼ」と呼ばれるほど誰もがかかりやすく、また「ただの落ち込み」と侮っているとこじらせてしまい、治療に時間がかかることもあります。 その症状は、気持ちの落ち込み、無気力・無感動、興味の喪失、思考力や集中力の低下など精神的なもののほか、食欲不振や不眠、けん怠感など体の症状としても現れます。 原因は、脳内のホルモンバランスなど体の中の問題によるもの、職場や家庭のストレスなど生活環境によるもの、「まじめで手抜きができない」など本人の性格によるもの――の三つに大別されます。冬場に症状が出るタイプの入(自分でできるケア---ぺージ参照)もいます。これらの要因が複雑に絡みあって発症するため、その症状は人それぞれです。 女性は、月経のリズムや、出産、閉経など人生の様々な局面でホルモンのバランスが変化するため、うつを起こしやすいとされています。また、結婚や子育てなど生活環境が大きく変わる経験が男性より多いため、女性特有の症状も現れやすいと考えられています。
女性が陥りやすい“プチうつ”や“うつ太り” 一般的に「うつは食欲がなくなり体重が減少するもの」「楽しいことがあってもうれしい気分にならないもの」と考えられていますが、中には全く逆の症状が出るうつもあります。 和楽会赤坂クリニックの貝谷久宣理事長は「非定型というタイプのうつは過食や過眠になることがある。太る人もけっこう多い。若い女性のうつは9割がこのタイプ」といいます。 一般的なうつが、何週間も気分が落ち込んだままなのに対して、非定型のうつは1日の中で気分が急激に変化するのも特徴です。「楽しいことがあると、そのときだけは気分が良くなるが、後でまた気分が落ち込んだりする。普通のうつでは『朝は苦手でも午後からは元気』という人が多いが、非定型は『夜になるとドーンと気持ちが落ち込む』という人が多い」(貝谷理事長)。 時々気分が回復するため、非定型うつの人は「ご都合病」「お天気屋」など、誤解を受けやすいようです。しかし、本人のつらさは一般的なうつも非定型のうつも同じ。こじらせないうちに精神科などの専門医の診察を受けましょう。
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