不安の医学

−パニック障害−

日 時
平成9年7月13日(日)
AM 1O:30 〜 PM 4:15
(開場 AM 1O:00)

場 所
早稲田大学 国際会議場

入場料
無料(先着458席)

 パニック障害は大変ポピュラーな病気です。米国では100人に10人は生涯の間にパニック発作を経験し、そして、100人に3人はパニック障害という診断がつくといわれています。この頻度が日本にも通用するとするならば、東京都内だけでも3万人以上の患者さんがいることになります。数年前、日本の臨床医約1,000人にパニック障害の事例を示しどのような診断をつけるかというアンケート調査がなされました。その結実、「パニック障害」と診断した医師は2%にすぎませんでした。このことは、実に多くの患者さんが適切な診断を受けず、悩んでいることになります。

 最近の研究では、パニック障害は慢性病であるといわれています。早期発見早期治療が病気の進行防止に重要であるゆえんです。特にパニック発作に引き続き起りやすい「乗り物恐怖症」や「外出恐怖症」は生活に大きな支障をきたします。また、パニック障害の前後に見られるうつ状態も患者さんのQOLの低下をひきおこす大きな要因です。

 この講演会が、パニック障害に悩む患者・家族の方々に病気の理解を促すだけでなく、世間にもこの病気の存在を知らせ、この病気に対する偏見を取り除く助力になれば幸いだと考えます。また、この講演会を機にパニック障害に悩まれる患者・家族の方々が集まり、その体験や克服過程を披露し、この病気へのよりよい対処が少しでも進めば、この講演会はさらに有意義な会になるものと信じます。

午前の部(井深大ホール1F)
司会 樋口 輝彦
  昭和大学藤ケ丘病院精神神経科教授

● AM1O:30 〜 11:15
ダーヴィンはパニック障害だった!?
心療内科・神経科 赤坂クリニック理事長
貝谷 久宣

● AM11:15 〜 PM12:00
パニック障害という病気の歴史的展望
東京国際大学人間科学部教授
高橋 徹

● PM12:00 〜 1:00
ランチタイム

午後の部(井深大ホール1F)
司会 野村 忍
東京大学医学部心療内科助教授

● PM 1:00 〜 1:45
パニック障害の症状と治療法
東京大学医学部心療内科教授
久保木 富房

● PM 1:45 〜 2:30
パニック障害の経過と予後
帝京大学医学部市原病院精神神経科教授
竹内 龍雄

● PM 2:30 〜 2:45
コーヒーブレーク

● PM 2:45 〜 4:15(第1会議室3F)
司会 坂野 雄二
早稲田大学人間科学部教授

パニック障害患者と家族の討論会


home1.gif (2186 バイト)