向精神薬の話(1) 薬はどのように効くのか? 脳は1000億以上の神経細胞が複雑に絡み合った臓器です。この神経細胞内の情報は電気信号で伝わります。しかし、神経細胞と神経細胞の間の情報伝達は化学物質によって伝達されます。第1の神経細胞の末端から神経伝達物質が放出され第2の神経細胞にある受容体に作用し第2の神経細胞は電気的に興奮させられたり抑制させられたりします。この化学物質を神経伝達物質と呼び、30種類以上のものがわかっています。心身症や種々なこころの病気では脳内の神経の化学伝達のバランスが乱れているためだと考えられています。 心療内科・神経科で使用する薬すなわち向精神薬は神経伝達物質の働きをいろいろな形で修正し病気を治すのです。
Que Sera Sera VOL.13 1998 SUMMER |