正しい血圧の測定
前回は体温測定について話したので、今回は血圧測定について話そう。家庭用血圧計は日本では7人に一人は所有しているほど普及しているそうジャ。いろいろな種類があるが、上腕用血圧計が手首用や指用よりも正確度からいえば勝っておる。
ヒトの血圧はいつも一定ではない。一般的には、昼高く、夜低いという概日変動制がある。さらに、精神的感動・緊張、喫煙、コーヒー摂取などで血圧は上昇し、運動、食事、入浴前後には大きく変動する。気の小さい人は医者の前だけで血圧が高くなることがある。これを白衣性高血圧といって治療の必要はない。
血圧測定前5分間は安静にして後、座位でするとよい。測定回数は1日2回いつも同じ条件下でするとよい。たとえば、
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起床後30分以内・食前・服薬前・排尿後、
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就寝前30分以内・食後・服薬後・入浴後・排尿後
での血圧測定が勧められている。
血圧の動向が一目でわかるように折れ線グラフを作るとよい。家庭でリラックスした状態で毎日測定する血圧値が135/80mmHgを越えれば、治療を必要とする高血圧であると最近ではいわれている。
血圧は医療機関で測定した値より、家庭でゆったりとして毎日測った測定値の方が治療方針を決定するために大切であることが最近の新しい見解ジャ。
(日本医師会雑誌127:695,2002より)
Que Sera Sera VOL.29 2002 SUMMER
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