パニック障害に忍び寄るうつ うつ病はパニック障害の兄弟分 次にあげる症状が4つ以上がかなり持続的に認められれば「うつ状態」またはうつ病が強く疑われます。
「うつ病」や「うつ状態」の治療にまず必要なのは休養です。休養は身体を休めることではなく心を休めることです。すなわち、気を使わないことです。次に大切なのは薬物療法です。 うつ病の前後または経過中にパニック発作が出現することがしばしばあります。 パニック発作の症状は ある限定した時間内に激しい恐怖感や不安感とともに次に示すような症状が突然出現し、10分以内にピ−クに達する。
パニック発作の特徴は?
パニック発作の全く認められないうつ病もあります。パニック発作の有無でうつ病の症状や経過および治療法は多少違います。完全な治癒は一刻も早く専門医にかかることです。この病気でも早期発見早期治療が最も大切です。 D君は29歳になる病院事務職員です。半年前、真夜中に胸の圧迫感で眼が醒めはじめてパニック発作を経験しました。それ以来昼も夜も発作が頻回に出現するようになりました。発作を経験してからは集団行動が全く出来なくなりました。発作がいつあるかとびくびくする毎日が続き、全く意気消沈してしまいました。そして出勤しても仕事に興味を持つことが出来ず、終業を待ちやっとの思いで家にたどり着き寝るだけの生活になりました。こんな生活が続き職場の同僚に申し訳ない気持ちでいっぱいでした。人生何のために生きているかとため息ばかりでした。発病して体重が3kgも減りました。仕事をやらなければならないと気が焦りますが頭は回転しません。またパニック発作もまだときどき起こります。連日そわそわして落ちつかない日が続きます。 ところが、D君はなごやメンタルクリニックを受診して薬を飲むようになりパニック発作は1週間で完全に消失しました。しかし、あいかわらず不安で仕事に行きたくない、積極性が出ない、仕事がはかどらない、ことは続きました。しかしそれも抗うつ薬を飲み続けることにより少しずつ改善して行きました。3ヶ月後には見違えるほど明るい顔になりました。半年前に結婚した現在のD君は充実した毎日を過ごしています。 文責 医療法人
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