渚を歩いて考えた。
「私」はいったいどんな人?
真面目さと、アホな部分が同居していて、時によって
両方のどちらかが出てくる二重人格?!

趣味? エアロビクスに絵画、音楽、まだまだいっぱいあるみたいだけど
どの分野においても”美”を追求すること。
最愛の人? もちろん my darling。
宝物は二人の子どもたちと、その小さい時の写真。
でも、”永遠の恋人”もいる。ビリー・ジョエル。
若い時は若い時で、50代になってからはそれなりに
彼のメッセージ性のある曲が大好き。
夫がサングラスをかけ、無精髭を生やすとビリーに似てるよ。

映画も好き。今の自分と違う体験ができるから。
シルベスター・スタローン、マット・ディモン、トム・ハンクス、
アネット・ベニング、キャサリン・ヘップバーン、メグ・ライアン。

好きな花…バラ。
私のお別れの時には、式場をバラでいっぱいに飾ってビデオに撮り、
「あなたの葬式はこんなにきれいだったよ。」と、
生まれ変わった時に見せてね。

心の故郷…小学校時代を過ごした仙台。
特技………なんだろう、どの人の良い点も必ず見つけられること?
「ユダヤ人にはユダヤ人」になれるし、
「異邦人には異邦人」にもなれる。
八方美人と言われようが構わない。でも誤解もされやすい。

このごろよく考えている事…「私の存在価値は何?」
おぼろげに輪郭は浮かんできてはいるんだけど
目に見えない一人の友人はそれを教えてくれようとしていると思う。
誰にも知られずに、失望している人を助ける事や、
さり気なく必要なことを教えてあげる事。
感謝はされず、忍耐も必要、でもその人を見放してはいけない。
相手が男性だと、うまくやらないとこじれて大変なことになる。
それでも与える幸福を教えてくれようとしていると思う。

そして、愛とは希望すること、信頼すること。
期待したり、信用すると傷つくことも教わった。
結局その友人によって、私は生かされているのだ。

弓ヶ浜にて。  Y・M

〜長く離人症で苦しんだ患者さんの日記より〜

ケ セラ セラ<こころの季刊誌>
VOL.30 2002 AUTUMN