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パニック障害の患者様へ

薬物治療とPET(ポジトロンCT)検査

− 参加者募集のお知らせ −

 

 現在、パニック障害の治療として、抗うつ薬や抗不安薬などが使用され、優れた効果をあげています。特にこの数年間で、新しい抗うつ薬である『SSRI(選択的セロトニン再吸収阻害薬)』が、パニック障害治療の第一選択薬として、日本のみならず世界中で広く使用されるようになっております。また、パニック障害の原因としては、脳の機能障害が考えられていますが、一般的な検査では検出できない現状にあります。

 こうした背景の下、今回われわれは、『SSRI(選択的セロトニン再吸収阻害薬)』もしくは『プラセボ』を用いた治療プログラムを実施し、その効果を心理行動面から評価するとともに、『PET(ポジトロンCT)』という脳機能を評価できる検査を用いて、症状の改善とともに脳の機能障害がどのように正常化していくかを検討するプロジェクトをスタートさせました。

 そこで、パニック障害の患者様の中で、薬物療法、PET、心理テストなどに協力していただける方を募集しています。このプロジェクトは、現時点で研究段階のため、治療や検査の費用はこちらで負担いたします。

 このプロジェクトの内容と方法は、赤坂クリニックおよび国立精神神経センター武蔵病院(PET検査にご協力いただきます)の倫理委員会において、安全性、倫理面な面も含めて充分吟味され、承認を受けております。
 なお、参加には一定の条件があり、病気の状態やスケジュールの問題などで、プロジェクトに参加できない場合もありますのでご了承下さい。

 パニック障害の方々に脳の機能障害があることは、われわれのグループがPETを用いた研究で、当クリニックに通院中の患者様のご協力を得て初めて報告しました。しかし、薬物治療後に、脳の機能障害がどのように改善するかは、これまでのところ明らかになっておりません。

 パニック障害は、辛い症状に苦しみながらも、周囲の人に理解されにくい病気です。われわれは、今回の研究がパニック障害の原因や今後の治療を考えるうえで、非常に有用なものであると考えております。

ご質問等ありましたら、担当医師までお気軽にご相談下さい。

参加の主な条件

  • パニック障害と診断される方(一定の診断基準を用います)。

  • 20歳以上65歳未満の方。(同意取得時)

  • 他の身体的、精神的合併症がなく、薬物治療中でないか、治療中の薬物を中止できる方。

  • 薬物投与を行い、その前後のPET(ポジトロンCT)検査、心理テストなどにご協力頂ける方。

ご質問等ありましたら、受付または担当医師まで、お気軽にご相談下さい。


連絡先

赤坂クリニック 心療内科

東京大学大学院 医学系研究科
ストレス防御・心身医学(心療内科)

担当医師  坂本 典之  
E-mail: panicdis2005@yahoo.co.jp


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