第20回 ワークショップ 詳細

第20回 東京認知行動療法アカデミー ワークショップ

◆日時◆
2010年10月3日(日)
◆会場◆
早稲田大学国際会議場
〒169-0051
東京都新宿区西早稲田 1-20-14
◆テーマ◆
「 不安障害 」
申し込みは終了いたしました。


◆受付締切◆
2010年9月26日(日) までにご希望の回のページにある 申し込みボタン にてお申し込みくださいませ。
◆当日受付可能な講座◆
ございません。締切日までにお申し込みくださいませ。
◆受講資格について◆
受講できるのは、原則として、医師、臨床心理士、看護師、精神保健福祉士、作業療法士、理学療法士、薬剤師、教員免許、学校心理士、産業カウンセラーの資格を持つ方か、心理学系の学部に在学中か卒業された方、心理系の大学院に在学中か修了された方です。
越川先生のワークショップ
※満席となりました
◆受講費について◆
受講料は1科目ごとに1万円です。
◆受講者数について◆
各科目とも先着順に受け付け、定員に達した場合は〆切とさせていただきます。
◆証明書について◆
受講された方には、1科目ごとに、受講証明書を発行いたします。
詳しくは、「研修受講証明書発行のご案内」をご覧ください。

ワークショップ プログラム

◆第1会場◆
テーマ別
ワークショップ
番号 時間 講義タイトル
形式 [定員] 講師
1 9:30~12:30 不安障害とうつ病の認知行動療法におけるformulation
ワークショップ
[定員50]
清水 栄司
千葉大学大学院医学研究院 認知行動生理学 教授
2 13:00~16:00 不安障害へのexposure介入:導入・査定から、セッション・宿題の計画まで
ワークショップ
[定員50]
神村 栄一
新潟大学人文社会・教育科学系 准教授
3 16:30~18:00 不安障害の認知行動療法
講義
[定員50]
伊豫 雅臣
千葉大学大学院医学研究院 精神医学 教授
◆第2会場◆
通常
ワークショップ
番号 時間 講義タイトル
形式 [定員] 講師
4 9:30~11:30 うつを予防するマインドフルネス認知療法
ワークショップ
[定員30]
満席となりました
越川 房子
早稲田大学 文学学術院 教授
5 12:00~14:00 うつ病の認知療法
講義
[定員50]
大野 裕
慶應義塾大学 保健管理センター 教授
6 14:30~16:30 統合失調症の治療と認知機能 
講義
[定員50]
丹羽 真一
福島県立医科大学 医学部 神経精神医学講座 教授

講師略歴

清水 栄司
千葉大学大学院医学研究院 認知行動生理学 教授
◆略歴◆
1965 山梨県生まれ
1990 千葉大学医学部卒業、同年千葉大学精神医学教室入局
1997 千葉大学大学院医学研究科内科系(精神医学)卒業
1997 千葉大学医学部附属病院精神科神経科 助手
1997 プリンストン大学(米国)分子生物学科 客員研究員
2001 千葉大学大学院医学研究院精神医学 助手
2003 千葉大学大学院医学研究院精神医学 講師
2005 千葉大学大学院医学研究院精神医学 助教授
2006 千葉大学大学院医学研究院神経情報統合生理学 教授
専門:認知行動療法の脳生理学

◆著書(分担執筆)◆
「臨床精神薬理ハンドブック」(樋口輝彦・小山司・神庭重信編:医学書院)、「パニック障害セミナー2004」(越野好文・貝谷久宣編、日本評論社):訳書(分担翻訳) 「認知行動療法の科学と実践」(Clark DM&Fairburn CG 編、伊豫雅臣 監訳、星和書店)
◆監修書◆
『 認知行動療法のすべてがわかる本』講談社(2010 年)
◆学会活動など◆
日本脳科学会評議員、日本精神神経学会会学会活動など、日本脳科学会評議員、日本精神神経学会会員、日本生物学的精神医学会会員、日本神経精神薬理学会会員、Society for Neuroscience Meeting会員
ワークショップ概要
不安障害とうつ病の認知行動療法におけるformulation
臨床試験でエビデンスが明らかにされている治療プロトコールは、エントリー基準を設定しているために、合併精神障害のない単独の不安障害に対するものが中心ですが、臨床現場で、認知行動療法を希望する患者は、2つ以上の不安障害を合併していたり、不安障害とうつ病を合併したりしている場合が多くあります。そこで、理論的に、パニック障害、強迫性障害、社交不安障害、大うつ病性障害などのそれぞれのformulationと変化の技法をふりかえりつつ、経験的に、2つ以上の不安障害やうつ病の合併症例に対するformulationをどうしたらよいのか、最近注目される「注意のバイアス」の考え方をformulationにどのように含めたらよいのか、不安障害とうつ病のtransdiagnosticなアプローチについて、ワークショップ形式でいっしょに考えていただきたいと思います。
推薦文献、参考文献
『 認知行動療法のすべてがわかる本』監修 清水栄司、講談社(2010 年)
対象
中級
神村 栄一
新潟大学人文社会・教育科学系 准教授
◆略歴◆
学歴
1991.3、筑波大学大学院博士課程満期修了
1994.3、博士(心理学)取得(筑波大学)
職歴
早稲田大学人間科学部助手(1991.4~)
新潟大学人文学部助教授(1995.4~)、を経て、
現在、新潟大学人文社会・教育科学系 准教授

◆学会活動◆
日本行動療法学会(常任理事)/日本認知療法学会(幹事)他
◆資格◆
臨床心理士 / 認定行動療法士
◆主たる著書◆
「心理療法がうまくいくための工夫」(金剛出版、2009)共著、「実践家のための認知行動療法テクニックガイド」(北大路書房、2005)共著、「認知療法実践ガイド基礎から応用まで」(Judith S. Beck著、星和書店、2004)共訳、「うつ病の認知療法」(Aaron, T.Beck他著、岩崎学術出版社、1992)共訳
◆ワークショップ講師歴◆
2005-10 日本認知療法学会研修会:「児童期思春期のCBT」等
2003-10 横浜心理相談センターCBTワークショップ:「認知療法における行動技法」
2006-10 東京認知行動療法アカデミー:「子どものCBT」等
2007 心理学医学諸学会連合ワークショップ:「CBT概説」
上記のほか、日本健康心理学会、日本産業カウンセラー協会、全国学生相談学会研修会、教師カウンセラー協会、日本社会医療福祉学会、カウンセリングルームさくら新潟主催CBT研修会他。

ワークショップ概要
不安障害へのexposure介入:導入・査定から、セッション・宿題の計画まで
今日のCBTは、一見して、バリエーション豊富に発展しているように見えます。しかしそれでもなお、いくつかの基盤の大切さは揺るがないようです。少なくとも不安障害、特定の刺激・状況への過剰な恐れと回避が深刻である事例においては、なんらかの形でのexposure(曝露)過程が不可欠です。しかし、セラピスト側がexposure介入にexposureされてないため踏み切れず、他の、「不安と回避には効果いまいち」な介入でごまかし、exposureについてはクライエント(患者)の主体性まかせ、になっている現場・実践が少なくないようです。「理屈はわかるが怖くて踏ん切れない」心理は、不安障害の方のそれと同じです。CBTのプロならばそれらしく、クライエント(患者)より一歩先んじて、exposure介入にexposureされてみてはどうでしょうか。そんな方のためのワークショップにするつもりです。対象は、「CBT全体としては中級で不安障害の担当経験もあるがexposure介入については初心者」、というあたりの方々を想定しております。簡単な実習付きの解説の後、動機付けをたかめていきながらの心理教育、不安階層表の作成のための面接、セッション内での曝露のすすめ方、宿題の考案とその評価・展開、などについて、事例を通しての解説、ミニ実習を繰り返したいと思います。解説のために扱う事例は、思春期・青年期の、社交不安、強迫性障害(不潔型)、広場恐怖、集団不適応的回避につながるトラウマ(PTSD)、などです。
対象
CBTについて中級、exposureに関して初級、不安障害担当経験有り

伊豫 雅臣
千葉大学大学院医学研究院 精神医学 教授
◆略歴◆
1984年3月 千葉大学医学部卒業
1984年 6月 1日 千葉大学医学部附属病院神経精神科 研修医
1985年10月1日 同仁会木更津病院 医師(神経精神科)
1986年10月1日 国立精神・神経センター精神保健研究所 薬物依存研究部 薬物依存研究室 研究員
1991年4月1日 国立精神・神経センター精神保健研究所 薬物依存研究部 薬物依存研究室 室長
1997年1月1日 浜松医科大学精神神経医学講座 助教授
2000年6月1日 千葉大学医学部精神医学講座 教授
2001年4月1日 千葉大学大学院医学研究院精神医学 教授(組織改変による)
2005年4月1日 千葉大学社会精神保健教育研究センター長・千葉大学医学部副医学部長 (兼任)

◆海外留学◆
1988年10月1日~1989年9月30日 NIH 米国立老化研究所神経科学研究部 客員研究員
◆学位等◆
医学博士、精神保健指定医
◆著書・訳書◆
不安の病 著者 星和書店 2009/8/14
認知行動療法の科学と実践 著:David M. Clark, Christopher G. Fairburn 監訳:伊豫雅臣 星和書店 2003/4/28発売
◆所属学会等◆
日本精神科救急学会副理事長、日本脳科学会理事、日本アルコール精神医学会理事、ニコチン・薬物依存研究学術フォーラム理事、日本認知療法学会理事、日本神経精神薬理学会評議員、日本臨床神経精神薬理学会評議員、日本精神神経学会会員、日本司法精神医学会評議員など
◆考書◆
不安の病 著者 星和書店 2009/8/14
ワークショップ概要
不安障害の認知行動療法
不安障害は生涯有病率が3割近いと報告されている。この不安障害には社会不安障害、全般性不安障害、強迫性障害、パニック障害などが含まれており、その治療には薬物療法と認知行動療法が有効である。この認知行動療法ではそれらの疾患に対する認知モデルがそれぞれ提案されており、その認知モデルを基盤に治療を行っていく。一方で、治療場面では患者固有の、そして個々の症状への対応を認知モデルに従って行っていく必要があり、治療者の工夫が要求される。この講義では、上記疾患について診断と認知モデルの関わりに触れながら、具体例を通して話を進める。
対象
特になし

越川 房子
早稲田大学 文学学術院 教授
◆略歴◆
1982年 早稲田大学第一文学部卒業
1991年 早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程心理学専攻単位取得退学、早稲田大学文学部助手
1994年 早稲田大学文学部専任講師
1997年 早稲田大学文学部助教授
2002年 早稲田大学文学部教授

◆著書・訳書◆
「性格心理学ハンドブック」(共編著:福村出版)、「マインドフルネス認知療法」(監訳:北大路書房)、「ココロが軽くなるエクササイズ」(共編著:東京書籍)、「現代心理学入門」(共編著:川島書店)、「Horizons in Buddhist Psychology -Practice, Research & Theory-」(共編著:Taos Institute Publication)、「子どものストレス対処法―不安の強い子の治療マニュアル」(共訳:岩崎学術出版社) など
◆所属学会等◆
日本心理学会(代議員、機関誌編集委員)、日本教育心理学会、日本行動療法学会、日本カウンセリング学会、日本心理臨床学会 など
◆ワークショップ講師歴◆
日本心理学会認定心理士研修会、発達臨床心理士資格取得講習会、高齢者疾患カウンセリング研修会、東京臨床心理士研修会、日本行動療法学会・認知療法学会ワークショップ、日本ブリーフサイコセラピー学会ワークショップ、東京認知行動療法アカデミーワークショップ など
ワークショップ概要
うつを予防するマインドフルネス認知療法
うつ病は再発率が高いため、その再発抑止に対するニーズは大きい。この再発抑止に有効な技法としてマインドフルネス瞑想が注目されている。マインドフルネス瞑想は、認知療法の中心にある認知を変えていく技法と異なり、認知を直接の対象とせずにストレスとの関係の取り方を変えていく技法である。その意味で、これまでの認知的アプローチを補完するタイプの技法といえる。
このワークショップでは、マインドフルネス認知療法の理論的背景や、なぜマインドフルネス瞑想が必要とされ、また効果があるのかについて学ぶとともに、中核となる技法を実習する。
推薦文献、参考文献
マインドフルネス認知療法(北大路書房)、マインドフルネスストレス低減法(北大路書房)、ココロが軽くなるエクササイズ(東京書房)、マインドフルネス・瞑想・坐禅の脳科学と精神療法(新興医学出版社)
対象
特になし

大野 裕
慶應義塾大学 保健管理センター 教授
◆略歴◆
1978年 慶應義塾大学医学部卒業、同年慶應義塾大学医学部精神神経科教室
1985~1988年 コーネル大学医学部visiting fellow
1988年 ペンシルベニア大学clinical visit
1989年 慶應義塾大学医学部精神神経科専任講師
2002年 慶應義塾大学 保健管理センター教授(医学部 兼任教授;精神神経科学教授、衛生学・公衆衛生学教室)

◆所属学会役員◆
日本認知療法学会理事長、日本ストレス学会副理事長、日本精神神経学会評議員、Academy of Cognitive Therapy 設立会員、アメリカ精神医学会distinguished fellow(最優秀フェロー)
◆主な著書・訳書◆
「うつ・不安に効く7つのステップ:ケータイ式認知療法」(大和書房)、「心が晴れるノート:うつと不安の認知療法自習帳」(創元社)、「「うつ」を治す」(PHP新書)、ライト、他(大野裕訳)『認知行動療法トレーニングブック』(医学書院)
お知らせ
「大野先生」の講義は先生のご事情により、後半40分田島美幸先生(慶應義塾大学医学部ストレス・マネジメント室)が受け持たれることになりました。
ワークショップ概要
うつ病の認知療法
認知療法の基本的な考え方とアプローチについて概説する。
とくに、症例の概念化を含めて認知療法の基礎をDVDを利用しながら説明した上で、認知再構成の実際について具体的にステップバイステップで学習できるようにグループワークを行う予定である。
推薦文献、参考文献
大野裕『うつ・不安に効く7つのステップ:ケータイ式認知療法』(大和書房)、ライト他(大野裕訳)『認知行動療法トレーニングブック』(医学書院)
対象
特になし

丹羽 真一
福島県立医科大学 医学部 神経精神医学講座 教授
◆略歴◆
昭和47年 (1972年) 3月 東京大学医学部卒業
昭和47年 (1972年) 7月 東京大学医学部附属病院精神神経科 医員(研修医)
昭和49年 (1974年) 7月 東京大学医学部附属病院精神神経科 医員
昭和51年 (1976年)10月 東京大学医学部附属病院精神神経科 助手
平成 4年 (1992年)12月 福島県立医科大学神経精神医学講座 教授
平成16年 (2004年) 5月から 福島県立医科大学医学部附属病院 院長
平成18年 (2006年)  3月まで
平成18年 (2006年)  4月から 公立大学法人 福島県立医科大学  理事
平成22年 (2010年) 3月まで
平成20年 (2008年)  4月から 公立大学法人 福島県立医科大学  副理事長
平成22年 (2010年) 3月まで
平成22年 (2010年)  7月から 公立大学法人 福島県立医科大学  顧問
現在に至る

◆専門領域◆
臨床精神医学
◆現在の活動領域◆
生物学的精神医学、臨床神経生理学、行動療法、心身医学、てんかん、老年精神医学、児童青年精神医学、社会精神医学
◆主要著書◆
丹羽真一(編) : 新世紀の精神科治療9 薬物療法と心理社会療法の統合. 中山書店, 2009、佐藤光源、井上新平、丹羽真一(編):統合失調症の治療と基礎. 朝倉書店,東京 2008、上島国利、丹羽真一(編): NEW精神医学. 南江堂, 東京 2008、上里一郎、末松弘行、田畑 浩、西村良二、丹羽真一(編): メンタルヘルス事典. 同朋社, 京都 2005、畑 哲信、岩波 明、中込和幸、丹羽真一 : 思考障害 : 評価法と基礎 . 新興医学出版社, 東京 2002
◆所属学会等◆
日本統合失調症学会 副理事長、日本臨床神経生理学会 理事、日本社会精神医学会 理事、日本精神科診断学会 理事、日本脳科学会 理事、日本臨床精神神経薬理学会 理事、日本薬物脳波学会 理事、日本摂食障害学会 理事、日本精神神経学会 評議員、日本生物学的精神医学会 評議員、日本てんかん学会 評議員、日本老年精神医学会 評議員、日本児童青年精神医学会 評議員、日本心身医学会 評議員 ほか
◆地域・自治体活動等◆
福島県精神保健福祉協会 会長、福島県精神保健福祉審議会 委員、社会福祉法人福島いのちの電話 顧問
ワークショップ概要
統合失調症の治療と認知機能
■統合失調症の治療は、(1)身体療法、(2)心理社会療法、(3)精神療法の3つを総合して行うことが重要であると強調されています。 身体療法の発展の中心は薬物療法の発展です。 非定型抗精神病薬の開発と使用は抗精神病薬の作用に治療者が期待するものが症状の改善から生活機能の改善へと変わってきたことも発展の一つです。 生活機能の回復という視点からは統合失調症患者が持つ認知機能障害の改善が重要な課題として浮かび上がってきています。
■心理社会療法の新しい工夫として認知機能トレーニングがあり、認知機能トレーニングと就労支援の組み合わせがあります。 認知機能トレーニングは楽しみながら続けられるようにゲーム感覚のコンピュータソフトを用いて行われることが多いものです。 また、心理社会療法の分野におけるわが国でのユニークな発展に陽性症状に対する「当事者研究」があります。 当事者研究は陽性症状に対する認知行動療法ですが、当事者が主体となって行う点にユニークさがあり、それが認知行動療法の効果を高めていると思われます。
■講義では統合失調症治療の中で認知機能障害を改善することの重要性と、その可能性について理解を深められるようにお話しします。

申し込みは終了いたしました。