第42回 ワークショップ 詳細

第42回 東京認知行動療法アカデミー ワークショップ

◆日時◆
2016年9月19日(月)
◆会場◆
早稲田大学国際会議場
〒169-0051
東京都新宿区西早稲田 1-20-14
◆テーマ◆
「 不安症 」「 発達障害 」
申し込みは終了いたしました。


◆受付締切◆
2016年9月12日(月) までにご希望の回のページにある 申し込みボタン にてお申し込みくださいませ。
◆当日受付可能な講座◆
ございません。締切日までにお申し込みくださいませ。
◆受講資格について◆
受講できるのは、原則として、医師、臨床心理士、看護師、精神保健福祉士、作業療法士、理学療法士、薬剤師、教員免許、学校心理士、産業カウンセラーの資格を持つ方か、心理学系の学部に在学中か卒業された方、心理系の大学院に在学中か修了された方です。
◆受講費について◆
受講料は1科目ごとに8千円です。
学割適用(当日学生証提示の必要あり)で1科目ごとに5千円となります。
◆受講者数について◆
各科目とも先着順に受け付け、定員に達した場合は〆切とさせていただきます。
◆証明書について◆
受講された方には、1科目ごとに、受講証明書を発行いたします。
詳しくは、「研修受講証明書発行のご案内」をご覧ください。

ワークショップ プログラム

◆第1会場◆
テーマ別ワークショップ
番号 時間 講義タイトル
形式 [定員] 講師
1 9:15~11:15 DSM-5による「不安症」の新たな出発:その概念と病態を考える
講義
[定員80]
塩入 俊樹
岐阜大学大学院医学系研究科 精神病理学分野 教授
2 12:00~15:00 社交不安症/障害(社交恐怖)に対する認知行動療法の実際
講義とワークショップ(簡単な実習を含む)
[定員80]
福井 至、野口 恭子
東京家政大学人文学部 心理カウンセリング学科、東京家政大学大学院 教授(福井)
医療法人和楽会 心療内科・神経科 赤坂クリニック 臨床心理士(野口)
3 15:30~18:30 パニック症の認知行動療法:基礎から実践まで
講義とワークショップ(簡単な実習を含む)
[定員80]
鈴木 伸一、兼子 唯
早稲田大学 人間科学学術院 教授(鈴木)
医療法人和楽会 心療内科・神経科 赤坂クリニック 臨床心理士(兼子)
◆第2会場◆
テーマ別ワークショップ
番号 時間 講義タイトル
形式 [定員] 講師
4 9:45~11:45 成人期の発達障害の概念
講義
[定員80]
岩波 明
昭和大学 医学部 精神医学教室 主任教授、昭和大学附属烏山病院長
5 12:45~14:45 成人期の発達障害の診断及び心理検査
講義
[定員80]
太田 晴久
昭和大学附属烏山病院 昭和大学発達障害医療研究所 講師
6 15:15~17:15 児童期の発達障害の療育の実際
講義
[定員80]
千谷 史子
NPO法人ワンダートンネル理事長

講師略歴

塩入 俊樹
岐阜大学大学院医学系研究科 精神病理学分野 教授
◆略歴◆
学歴
 昭和62年 3月 滋賀医科大学医学部医学科卒業
 平成 3年 3月 滋賀医科大学大学院医学研究科修了
資格
 昭和62年 5月 医籍登録第306522号
 平成 3年 3月 医学博士の学位授与(滋賀医科大学)
 平成 6年10月 精神保健指定医(第9774号)の資格取得
 平成17年 6月 臨床精神神経薬理学会専門医・指導医の資格取得
職歴
 平成 3年 4月 滋賀医科大学医学部附属病院助手に採用
 平成 8年 3月 日本学術振興会海外派遣研究員(COE)としてカリフォルニア大学アーバイン校精神医学講座留学 (Visiting Professor)
 平成10年11月 新潟大学医学部附属病院助手に転任
 平成11年 7月 新潟大学医学部附属病院講師に昇任
 平成12年 8月 新潟大学医学部精神医学講座助教授に昇任
 平成18年 4月 新潟大学災害復興科学センターこころのケア分野チームリーダー(兼任)
 平成19年 8月 新潟大学医学部附置こころの発達医学センター准教授(兼任)
 平成20年 6月 岐阜大学大学院医学系研究科神経統御学講座精神病理学分野教授
 現在に至る。

◆所属学会◆
日本生物学的精神医学会(評議員) 日本精神科診断学会(評議員) 日本統合失調症学会(評議員) 日本不安障害学会(評議員) 日本うつ病学会(評議員) 日本運動器疼痛学会(評議員)
◆主な著書◆
「DSM-5 ケースファイル.(医学書院、2015)」、「不安障害診療のすべて.(医学書院、2013)」、「DSM-IV-TRケーススタディ:鑑別診断のための臨床指針.(医学書院、2004)」、「DSM-IV-TR治療ケースブック治療編.(医学書院、2006)」他。
◆専門分野◆
パニック障害、不安障害、気分障害、脳機能画像、自律神経検査、自殺予防、災害精神医学
ワークショップ概要
DSM-5による「不安症」の新たな出発:その概念と病態を考える
2013年、DSMは19年ぶりに改訂され、これまで「不安障害Anxiety Disorders」と言われていたものの中で、「強迫症/強迫性障害」が「強迫症および関連障害群」に、「心的外傷後ストレス障害」や「急性ストレス障害」は「心的外傷およびストレス因関連障害群」へと移り、それまで小児の疾患であった「分離不安症」と「選択性緘黙」が新たに「不安症群」の仲間となった。このことで、「不安症群」は「共通して、過剰な恐怖および不安と、関連する行動の障害特徴をもつ障害群(DSM-5の「不安症群」の文頭から)」と簡易に述べることが可能となった。言い換えると、「不安症群」はより不安と恐怖に特化した疾患群のみになったわけである。よりスリム化した分類群によって、再出発をしたと言っても良いかもしれない。とは言え、DSM-5の上記3つの大分類は、相互に密接な関係があることは言うまでもないことである。

本ワークショップでは、まず総論として、不安の定義とその歴史、そして「神経症」の変遷、特にフロイドの「不安神経症」の成り立ち等について中心にお話しする。次に、最新のDSM-5に関して、まずDSM-Ⅳ-TRからの全体的な変更点、そして「不安症群」についての変更点について述べる。最後に、「不安症」の中でも特に、その病態生理に関して生物学的な関わりが強く推測されている「パニック症」を中心にして、“恐怖の神経回路”の異常という観点から、「扁桃体」と「前頭前野・前部帯状回」の機能異常について、著者の考え方をお話する予定である。
対象
中級レベル以上
福井 至
東京家政大学人文学部 心理カウンセリング学科、東京家政大学大学院 教授
◆略歴◆
1982年 早稲田大学第一文学部卒業
1984年 早稲田大学大学院文学研究科博士前期課程心理学専攻修了(文学修士)
1989年 早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程心理学専攻単位取得退学
2000年 博士(人間科学) (早稲田大学大学院人間科学研究科論文提出、第2903号取得済)
 早稲田大学人間科学部助手、札幌大学女子短期大学部講師・助教授、北海道女子大学助教授を経て
2002年 東京家政大学助教授
2008年 東京家政大学文学部 心理教育学科 教授
2009年 大学の狭山から十条への移転と改組があり 現在 東京家政大学人文学部 心理カウンセリング学科 および東京家政大学大学院 教授
また 東京家政大学附属臨床相談センターおよび赤坂クリニック/東京サイバークリニックの臨床心理士を兼任

◆学会等◆
日本認知療法学会評議員、日本不安障害学会評議員、日本認知・行動療法学会、日本心理学会、日本EMDR学会等
◆著書・論文◆
「メンタルヘルス・ワークブック 看護師編」(こころネット)
「メンタルヘルス・ワークブック SE編」(こころネット)
「学習理論と認知行動療法」(培風館)
「抑うつと不安の関係を説明する認知行動モデル」 (風間書房)
「アニマル・セラピーの理論と実際」(培風館)
「認知行動療法実践カード」(こころネット)
「不合理な信念カード 管理職用」(こころネット)
「不合理な信念カード 教師用」(こころネット)
「非対面心理療法の基礎と実際」(培風館)
「不安障害の臨床心理学」(東京大学出版会)
「境界性パーソナリティ障害臨床ガイドブック(監訳)」(日本評論社)など
「パーソナリティー障害の認知療法 スキーマ・フォーカスト・アプローチ(監訳)」(金剛出版)
◆心理検査◆
Japanese Irrational Belief Test -Revised(こころネット)
Depression and Anxiety Cognition Scale(こころネット)
Depression and Anxiety Mood Scale(こころネット)
General Self-Efficacy Scale(こころネット)
Stress Response Scale -18(こころネット)
Teachers’ Irrational Belief Test(こころネット)
Managements’ Irrational Belief Test(こころネット)
General Self-Efficacy Scale for Children-Revised(こころネット)
 
野口 恭子
医療法人和楽会 心療内科・神経科赤坂クリニック 臨床心理士
◆略歴◆
2007年 東京家政大学大学院 文学研究科修了
2007年より医療法人和楽会心療内科・神経科 赤坂クリニック勤務

◆学会等◆
日本認知療法学会、日本不安症学会、日本認知・行動療法学会、日本心理学会、日本健康心理学会等
◆共著・共訳・論文◆
不安障害の認知行動療法 著・編 坂野裕二ほか
図説 認知行動療法ステップアップガイド-治療と予防への応用 監修 福井至
児童虐待(エビデンス・ベイスド心理療法シリーズ) 監訳 福井至
精神科診療における集団認知行動療法の利用例と効果 (特集 わが国における認知行動療法の実践の現状と今後の可能性) 野口 恭子 , 吉田 栄治 , 福井 至 [他] 精神科, 27(6), 424-432, 2015
社交不安症(社交恐怖)[社交不安障害]の集団認知行動療法(特集 抑うつと不安に対する集団認知行動療法) 野口恭子, 小松智賀, 福井至, 吉田栄治, 貝谷久宣 認知療法研究, 8(1), 27-36, 2015
ワークショップ概要
社交不安症/障害(社交恐怖)に対する認知行動療法の実際
不安症/障害群の中でも、有病率が特に高い社交不安症/障害(社交恐怖)の患者さんには多くの心理士の方が接していらっしゃると思います。社交不安症/障害(社交恐怖)に対する認知行動療法の効果量は、不安障害の中ではもっとも高く、強い治療効果があることが明らかとなっています(Hofmann & Smits, 2008など)。そこで本講義では、社交不安症/障害(社交恐怖)の認知行動療法の世界標準である、Clark&Wells(1995)の認知行動モデルに基づいた治療プロトコルから発展してきた方法を学習します。最初に福井が概略を説明し、その後福井と野口がファシリテーターとなり、ワークショップ形式で体験的に修得していっていただきます。具体的で容易な内容ですので、気楽に参加してください。
対象
初級

鈴木 伸一
早稲田大学 人間科学学術院 教授
◆略歴◆
1992年に早稲田大学人間科学部卒業後、東京女子医科大学心理士、綾瀬駅前診療所心療内科心理士、岡山県立大学保健福祉学部専任講師、広島大学大学院心理臨床教育研究センター助教授,早稲田大学人間科学学術院准教授を経て、2010年より現職。

◆学会活動◆
日本行動療法学会常任理事(広報委員長,副編集委員長)、日本認知療法学会幹事(常任編集委員)、日本行動医学会理事、日本ストレス学会評議委員、日本循環器心身医学会理事他
◆専門領域◆
専門は認知行動療法、行動医学、臨床ストレス科学。最近の主な研究・実践活動としては,うつ病および不安障害の認知行動療法と復職支援,がんや心疾患をはじめとする重症身体疾患患者のメンタルケアとそのシステムの構築など
◆主な著書◆
実践家のための認知行動療法テクニックガイド』(北大路書房)、
『レベルアップしたい実践家のための事例で学ぶ認知行動療法テクニックガイド』(北大路書房)、
『うつ病の集団認知行動療法実践マニュアル』(日本評論社),
『うつ病の行動活性化療法』(日本評論社),『社交不安障害』(金剛出版),
『学校,職場,地域におけるストレスマネジメント実践マニュアル』(共編著)(北大路書房)、
『慢性うつ病の精神療法』(医学書院)など
◆ワークショップ講師歴◆
東京認知行動療法アカデミー 第23・24・30・34・37・40回ワークショップ 他
 
兼子 唯
医療法人和楽会 心療内科・神経科赤坂クリニック 臨床心理士
◆略歴◆
2008年3月 早稲田大学第一文学部総合人文学科 心理学専修 卒業
2010年3月 早稲田大学人間科学研究科人間科学専攻 臨床心理学研究領域 修了
2010年4月 医療法人和楽会心療内科・神経科 赤坂クリニック 臨床心理士
2012年4月 日本学術振興会特別研究員(至 2015年3月)

◆所属学会◆
日本認知・行動療法学会,日本不安症学会,日本感情心理学会,日本健康心理学会,日本心理学会,など
◆著書・訳書◆
兼子 唯・鈴木伸一 広場恐怖症 貝谷久宣・佐々木司・清水栄司(編著) 2015 「不安症の事典」 日本評論社
兼子 唯・鈴木伸一・貝谷久宣 社交不安障害と双極性障害 貝谷久宣・佐々木司・不安抑うつ臨床研究会(編著) 2013 「不安障害と双極性障害」 日本評論社
兼子 唯・鈴木伸一・貝谷久宣 不安障害の併用療法・双極性障害の併用療法 貝谷久宣(監訳)ドナ・M・スダック(著) 2013 「認知行動療法・薬物療法併用ガイドブック エビデンスベイスト・アプローチ」 金剛出版,など
ワークショップ概要
パニック症の認知行動療法:基礎から実践まで
このワークショップでは、パニック症への認知行動療法の実際について学びます。前半は、パニック症患者にみられる認知・行動・感情の悪循環モデルや認知行動療法技法の概要や背景理論などについて解説します。後半では、認知再構成、過呼吸などの内部感覚エクスポージャーといった認知行動療法技法を実際に体験します。
対象
特になし

岩波 明
昭和大学 医学部 精神医学教室 主任教授、昭和大学附属烏山病院長
◆略歴◆
神奈川県生まれ。昭和大学医学部精神医学講座教授。1985年、東京大学医学部卒、東大病院精神科、東京都立松沢病院、埼玉医大精神科などをへて、2008年、昭和大学医学部精神医学講座准教授、2012年より現職。2015年より、昭和大学附属烏山病院長を併任。精神疾患の認知機能、気分障害の薬物療法、発達障害の臨床研究などを主な研究分野とする。

◆主な著書・訳書◆
『名作の中の病』(新潮社)、『うつ病』(ちくま新書)、『精神障害者をどう裁くか』(光文社新書)、『文豪はみんなうつ』(幻冬舎新書)、『狂気という隣人』(新潮文庫)など、訳書に『内因性精神病の分類』(監訳 医学書院)など。
ワークショップ概要
成人期の発達障害の概念
近年、成人期における発達障害(自閉症スペクトラム障害およびADHD)は、医療の領域においても、さらには社会的にも大きな注目を集めている。引きこもりなど教育現場におけるさまざまな問題や、職場における不適応などと発達障害が関連しているケースは少なくないが、医療的にも、行政的にも、現状では成人の発達障害に対する対応は十分とは言えない。本ワークショップにおいては、成人期の発達障害、とくにADHDを中心にその概念、歴史的な変遷などについて包括的に述べ、実際の症例を交えて平易に解説する。
参考文献
「発達障害と生きる」岩波明、講談社
「大人のADHD」 岩波明 ちくま新書
対象
指定なし

太田 晴久
昭和大学附属烏山病院 昭和大学発達障害医療研究所 講師
◆略歴◆
2002年、昭和大学医学部卒業。同年昭和大学精神医学教室に入局し、昭和大学附属東病院、昭和大学横浜市北部病院、昭和大学附属烏山病院などに勤務。
2009年より成人発達障害専門外来を担当し、2012年より自閉症の専門施設である、UC Davis MIND Instituteに2年間留学した。2014年より現職。

ワークショップ概要
成人期の発達障害の診断及び心理検査
自閉症スペクトラム障害や注意欠如多動性障害を中心とする発達障害、特に成人例に対して、精神医療の現場だけでなく、社会的にも高い関心が示されている。これまでの精神医療において、成人期に発達障害の診断をする経験の蓄積が十分ではないため、過剰診断や過小診断に結びつきやすい。本講義においては、成人期の発達障害の症状の特徴や診断、および主要な心理検査について、特に自閉症スペクトラム障害に重点を置き概説する。
対象
指定なし

千谷 史子
NPO法人ワンダートンネル理事長
◆略歴◆
上智大学文学部心理学科卒業。
社会福祉法人県央福祉会 県央療育センター主任指導員・司馬クリニック カウンセラーを経て、特定非営利活動法人ワンダートンネルを設立。臨床心理士。

◆所属学会役員等◆
日本心理臨床学会・日本小児精神神経学会・日本神経心理学会
◆主な著書・訳書◆
「のび太・ジャイアン症候群4~ADHDとアスペルガー症候群」(共著)主婦の友社
ワークショップ概要
児童期の発達障害の療育の実際
発達障害児の育児において、保護者(特に母親)はしばしばストレスフルな状況にさらされています。感覚の偏りや感情コントロールの困難など発達障害の特性自体による育てにくさや、児の問題行動に起因する周囲の環境との軋轢などの状況に対し、保護者が問題解決の糸口を見つけられるように支援を行っています。
本講座では、療育の中で行っている、発達障害の理解の仕方と具体的な対応についてお話ししたいと思います。
推薦文献、参考文献
「アスペルガー症候群~問題行動がぐんぐん解決できる!」日東書院
対象
特に指定はありません

申し込みは終了いたしました。

▲ページのトップへ