東京認知行動療法アカデミー

第6回ワークショップ

期日: 2007年10月7日(祝・日)
会場: 東京大学医学部教育研究棟
http://www.u-tokyo.ac.jp/campusmap/map01_02_j.html
医学部教育研究棟への行き方:こちらをご覧ください。

多数のお申込をいただきまして誠に有難うございました。
事前登録は10/5(金)21時を以って終了させていただきました。
下記の講座につきましては当日も受付致しますので、直接会場へお越し下さい。
受付時間は開始30分前より各会場前で行います。

<当日受付可能な講座>
1  10:30-12:00 竹内龍雄 パニック障害治療ガイドラインにおける認知行動療法の実際(講義)
3  13:00-16:00 ボールウィン・バンデロー 社会不安障害の診断と治療(講義)
4  13:00-16:00 伊藤義徳 マインドフルネスの科学と実践(ワークショップ)
5  16:30-19:30 原井宏明 動機づけ面接(ワークショップ)
6  16:30-19:30 加濃正人 禁煙指導と認知行動療法 ~論理療法による依存症の克服~(ワークショップ)

時限 第1会場 第2会場
番号 講師 番号 講師
第1時限 竹内 龍雄 鈴木 伸一
第2時限 バンデロー 伊藤 義徳
第3時限 原井 宏明 加濃 正人
番号 時間 形式 講師 講義タイトル
1 10:30-12:00
1時間半
講義 竹内龍雄 パニック障害治療ガイドラインにおける認知行動療法の実際
2 9:30-12:30
3時間
ワークショップ 鈴木伸一 認知再構成法
3 13:00-16:00
3時間
講義
(逐次通訳)
ボールウィン・バンデロー 社会不安障害と認知行動療法(仮)
4 13:00-16:00
3時間
ワークショップ 伊藤義徳 マインドフルネスの科学と実践
5 16:30-19:30
3時間
ワークショップ 原井宏明 動機づけ面接
6 16:30-19:30
3時間
ワークショップ 加濃正人 禁煙指導と認知行動療法 ~論理療法による依存症の克服~

開始時間と終了時間がそれぞれ異なっております。ご注意ください。

  • 受講できるのは、原則として、医師、臨床心理士、看護師、精神保健福祉士、作業療法士、理学療法士、薬剤師、教員免許、学校心理士、産業カウンセラーの資格を持つ方か、心理学系の学部を卒業された方、心理系の大学院に在学中か修了された方です。(ご要望に応えて、受講資格を拡大いたしました)
  • 受講料は1科目ごとに1万円です。
  • 各科目とも先着順に受け付け、定員に達した場合は〆切とさせていただきます。
  • 参加された方には、1科目ごとに、研修証明書を発行いたします。
  • 計8科目履修した方には「研修受講証明書(初級)」を発行いたします。
    計16科目履修した方には「研修受講証明書(中級)」を発行いたします。
    計24科目履修した方には「研修受講証明書(上級)」を発行いたします。

講師略歴

竹内龍雄 顔写真

竹内龍雄

略歴:
1965年 千葉大学医学部卒業
1970年 同大学院博士課程修了、医学博士
1976年 筑波大学臨床医学系(精神医学)講師
1985年 帝京大学医学部精神神経科助教授
1986年 帝京大学医学部附属市原病院精神神経科教授
2005年 同病院 病院長
2006年 帝京大学を定年退職、名誉教授

所属学会等:
日本精神神経学会

主な著書・訳書:
「神経症の臨床」(新興医学出版社 1983, 1996)
「行動精神療法」(Marks IM著,中央洋書出版部,1988, 監訳)
「パニック障害」(新興医学出版社 1991, 2000)
「パニック障害」(Katon W著,医学書院,1991, 共訳)
「突然、胸がドキドキして息ができない―パニック障害」(NHK出版,2000, 監修)
「パニック障害」(最新医学社,2006, 編集)

ワークショップ概要
「パニック障害治療ガイドラインにおける認知行動療法の実際」
パニック障害は精神科や心療内科の外来で非常に多い疾患である。通常は薬物中心の治療が行われるが、認知行動療法の効果が高いことが知られている。厚労省研究班がこのほどまとめたパニック障害治療ガイドラインでは、薬物療法とならんで認知行動療法が重視されており、専門家のいないプライマリケア医療機関であっても、簡単なものは出来るだけ実施するよう勧められている。
本ワークショップでは、このプライマリケア医向け治療ガイドラインの概要を紹介し、そこで推奨されている、簡便だが効果的な認知行動療法の実際について解説する。個人および集団での心理教育、不安への認知行動療法的対処、段階的曝露療法などである。薬物療法との併用で、医師と臨床心理士などのコンビで行うのに適した方法と言える。必要性が高いにもかかわらず、実施できる医療機関が極端に少ない現状の改善のためにも、このような実践的な併用療法の普及が期待される。
推薦文献、参考文献:
  1. 厚労省研究班:パニック障害治療ガイドライン.(当日配布するが、H.16年度試案がネット上で見られるので、事前に目を通しておくことを勧める)
  2. 竹内龍雄編:パニック障害.新しい診断と治療のABC,40.最新医学社,2006 (パニック障害の全領域について、最新の知識が簡単にまとめられている)
  3. 竹内・貝谷・不安抑うつ臨床研究会編:パニック障害セミナー2002,日本評論社,2002 (特に竹内の併用療法の章)
  4. 上島・中根編:パニック障害治療のストラテジー.先端医学社,2002 (特に坂野のエクスポージャー法のポイントの章)
定員
50名

鈴木伸一

鈴木伸一

早稲田大学人間科学学術院 准教授 博士(人間科学)

略歴:
1992年3月 早稲田大学人間科学部 卒業 
1995年7月 東京女子医科大学日本心臓血圧研究所 心理士
1996年4月 足立医療生活協同組合綾瀬駅前診療所心療内科 心理士
2000年3月 早稲田大学大学院人間科学研究科博士後期課程 修了 
     博士(人間科学)取得  
2000年4月 岡山県立大学保健福祉学部 講師
2003年4月 広島大学大学院心理臨床教育研究センター 助教授
2007年4月 早稲田大学人間科学学術院 准教授(現職)

所属学会等:
日本行動療法学会理事(機関誌副編集委員長)、日本行動療法士会幹事、日本行動医学会(教育研修委員長)、日本循環器心身医学会理事、日本ストレス学会評議委員など

主な著書・訳書:
実践家のための認知行動療法テクニックガイド(北大路書房)、慢性うつ病の精神療法:CBASPの理論と技法(医学書院)、学校,職場,地域におけるストレスマネジメント実践マニュアル(北大路書房)、ストレス対処の心理・生理的反応に及ぼす影響に関する研究(風間書房)

ワークショップ概要
「認知再構成法」
このワークショップでは、受講者の皆さんに認知的アプローチの基礎理論を理解していただくとともに、面接(カウンセリング)において認知的アプローチを効果的に活用するためのテクニックを身につけていただくことをねらいとしています。まず、(1)感情や行動におよぼす認知の役割、(2)認知の階層構造、(3)不適応に関連する認知、(4)認知的アプローチの基本的考え方について解説します。次に、(5)認知のアセスメント、(6)認知的概念化の手順、(7)認知再体制化技法について、ロールプレイやグループワークを通して体験的に学んでいきます。
推薦文献、参考文献:
実践家のための認知行動療法テクニックガイド 北大路書房
認知療法実践ガイド・基礎から応用まで 星和書店
慢性うつ病の精神療法:CBASPの理論と技法 医学書院
学校,職場,地域におけるストレスマネジメント実践マニュアル 北大路書房
対象
初中級(臨床経験があることが望ましい)
定員
30名程度

 

ボールウィン・バンデロー

現在、ドイツのゲッティンゲン大学の精神医学・心理療法学部の教授。

略歴:
バンデローは、心理学者・心理療法家であり、また、精神医学と神経学の専門家として、
不安障害、統合失調症、うつ病、心理療法、精神薬理学を専門としています。
不安障害のアセスメント、神経生物学、治療学、心理療法、精神安定剤の副作用に
ついて基礎研究を行なっています。

所属学会等:
バンデローは、現在、ドイツ不安障害研究学会の理事長をしています。
関係する学会は、AEP(Association of European Psychiatrists)、ECNP(European College of Neuropsychopharmacology), World Council on Anxiety Disorders、WFSBP (World Federation of Societies of Biological Psychiatry)などです。
また、不安・強迫性障害・PTSDの治療ガイドラインのタスクフォースのメンバーであり、強迫性障害コンセンサスグループのメンバーでもあります。
また、ドイツ精神医学誌(German Journal of Psychiatry)というトップクラスの精神医学オンラインジャーナルの編集長であり、15以上の科学ジャーナルの諮問委員や査読者でもあります。また、German Drug AdministrationとGerman Physicians' Drug Committeeにおいても専門的な仕事をしています。

主な著書・訳書:
国際的な著書や学術論文を200以上著しております。英語も流暢です。
これまでに一般市民むけに"The Anxiety Book" と"Celebrities"という2冊の本を書きました。
その両方がベストセラーとなり、いくつかの言語に翻訳されています。

ワークショップ概要
「社会不安障害と認知行動療法(仮)」
定員
50名

伊藤 義徳 顔写真

伊藤 義徳

琉球大学教育学部 准教授

略歴:
1998年 早稲田大学人間科学部卒業
2000年 早稲田大学大学院人間科学研究科修士課程修了(修士(人間科学))
2003年 早稲田大学大学院人間科学研究は博士後期課程修了退学
2004年 早稲田大学人間科学部助手
2005年-7年 花園大学客員研究員
2005年 琉球大学教育学部講師
2007年 琉球大学教育学部准教授(現在に至る))

所属学会等:
沖縄県臨床心理士会(被害者支援担当理事)、沖縄心理学会(幹事)、日本心理学会(会員)、日本心理臨床学会(会員)、日本行動療法学会(会員)、日本認知療法学会(会員)、日本カウンセリング学会(会員)、日本感情心理学会(会員)、日本健康心理学会(会員)、日本パーソナリティ心理学会(会員)、日本トラウマティックストレス学会(会員)、日本トランスパーソナル/精神医学会(会員)

主な著書・訳書:
「マインドフルネス&アクセプタンス:認知行動療法の新次元(監訳)」(ブレーン出版)
「スピリチュアリティの心理学(分担執筆)」(せせらぎ出版)
「感情研究の新展開(分担執筆)」(ナカニシヤ出版)
など

ワークショップ概要
「マインドフルネスの科学と実践」
マインドフルネスとは、「「今ここ」での経験に評価や判断を加えることなく注意を向け続けること」と定義される。東洋的修行法に端を発するマインドフルネスが、近年、認知行動療法における新しい認知的スキル訓練の方法として注目を集めている。弁証法的行動療法やマインドフルネスに基づく認知療法など、これまでにない治療理論に基づく、新しい効果性を持つ心理療法が、マインドフルネスの概念に基づいて多数開発され、その効果が検証されてきている。本ワークショップの目的は、このマインドフルネスの概念を、知識と体験の両面から理解することにある。マインドフルネスを知ることは、認知行動療法を行う際、暗に我々が前提としているものに、気づき、変える機会を与えてくれるかもしれない。
推薦文献、参考文献:
「マインドフルネス&アクセプタンス:認知行動療法の新次元」 Hayes, Linehan,
& Follette著(武藤崇・伊藤義徳・杉浦義典(監訳)) ブレーン出版(2005)
The mindful way through depression: Freeing yourself from chronic
unhappiness. Williams, Teasdale, Segal, & Kabat-Zinn Guilford(2007).
備考:
当日は、動きやすい(あぐらがかける、裸足になれる)服装でお越し下さい。
できれば、バスタオルを一枚ご持参下さい。
定員
40名

原井宏明 写真

原井宏明

独立行政法人国立病院機構菊池病院

MIは欧米ではよく知られている。MIのトレーニングを行うトレーナーの世界規模の組織があり,Motivational Interviewing Network of Trainers (MINT)と呼ばれている。2006年10月現在,日本人のMINTメンバーは2名であり,著者はそのうちの一人である。
著者はもともとアルコール依存症の臨床に携わっていた。当時のスタイルはいわゆる久里浜方式であり,患者に対する面接のスタイルは直面化を強制するものであった。腹部を触れながら,大げさな態度で"この肝臓はもう石の様だ,女性化乳房もある。断酒するしかない,3ヶ月の入院,"と宣言するのが習わしであった。1995年の国際行動・認知療法学会でのSobell夫妻のアルコール乱用に対する認知行動療法のワークショップで初めてMIについて耳にした。しかし,このときにはそれきりで,臨床のスタイルは同じであった。

2000年5月のアメリカ精神医学会に参加した。薬物依存シンポジウムでの聴衆との雑談からMIが評判になっていることを知った。2001年薬物依存患者の比較研究のためにハワイ大学に滞在した。矯正関連職員を対象にしたワークショップに参加した。テーマはMIだった。ハワイ大学はアメリカ国立薬物依存研究所(NIDA)の研究グループに参加して認知行動療法(Matrix model)(4)をすることになった。ロサンゼルスのMatrix InstituteにてJeanne Obert(5)のワークショップを受けた。基本はMIであった。これは,MIを本格的に学ぶべきだと考え,William Millerに連絡をとった。研修ビデオを取り寄せ,MIの本を読んだ。2001年から菊池病院においてMatrix modelに準拠した薬物依存治療プログラムを立ち上げ使うようになった。このときが,MIを薬物依存の患者に実際に使い始めたときである。2003年クレタ島にてトレーナーになるためのトレーニングを受け,MINTに加わった。病院スタッフにMIを教えるようになった。

MIに関する文献資料が必要だと考え,Millerらによる治療マニュアルを翻訳した。翻訳は著者のWEBサイトに掲載している

訓練用DVDが必要だと考え,「動機づけ面接トレーニングビデオ 日本版【導入編】」を作成した。2004年に国際行動認知療法学会が神戸で開かれた。MIのワークショップとシンポジウムをMINTのメンバー(米国のSusan Butterworth,ドイツのUlfert Hapke)と一緒に開催した。このときからMIのワークショップを日本国内の要望に応じて開くようになっている。30分程度のものから丸一日のものまで年に数回行っている

ワークショップ概要
「動機づけ面接」

アルコールや薬物などの嗜癖の問題にかかわる援助者は,問題は断酒や断薬に対する動機づけと否認であると考えてきた。患者は否認し,家族は共依存し,援助者はイネーブラーになる。治療とはイネーブリングをなくし,どん底の現実と直面させ,「節酒はありえない」「自助グループに参加を」と説くことだった。動機づけ面接(MI)は,こうしたやり方,"直面化"とはまったく異なったアプローチである。MIは,底つきをさせ,断酒の動機づけをする方法ではない。患者が望まない方向に動機づけすることはできない。MIは「ダメ絶対」よりも「ハームリダクション」を,「断酒」よりも「患者のできること」を,「底つき」よりも「価値観の尊重」を目指す。

MIはそれ単独で独立した治療パッケージではない。カウンセリングのスタイルであり,さまざまな方法と併用して用いることができる。嗜癖の問題だけではなく,生活習慣に関わる行動変容,薬物療法やエクスポージャーなどの他の治療の効果を高めるための補助に使えることを示すエビデンスが蓄積してきている。
一方,MIは数あるアプローチのひとつであり,嗜癖に対する唯一の正しい治療というものではない。さまざまな人々のさまざまな問題に,MIが有効であることが明らかにされているが,一方で,MIよりも従来の直面化のほうが有効な人々がいることも確かである。同様に,すべて援助者がこの方法を上手に使えるとは限らない。MIは,権威主義的,直面的,威嚇的なスタイルとは対極にある。直面的なスタイルでうまくやってきた援助者には,MIはペースが遅く,効率が悪いと感じられるだろう。一方で,今回のワークショップに参加しただけでMIを容易に"認識"し,すぐに臨床に取り入れることのできる人もいるかもしれない。一度でも使って,良い結果を経験することができれば,MIは援助者には欠かせない技術になるだろう。

MIとはクライントが自分から積極的に問題に取り組み,変化の決意をすることを援助できるようにデザインされたアプローチである。来談者中心カウンセリングや認知療法,システム理論,説得に関する社会心理学から取り入れた戦略から成り立っている。セッションは一見すると来談者中心カウンセリングそのもののように見えるが,カウンセラーは,明確な目標と方向を保っている。

目標は以下の五つである。

MIの基本的な考えと治療に関するエビデンス,言語行動の応酬性を理解する。
患者の発言の中からチェンジトーク(自己動機づけ発言)を見分けることができるようになる。
援助者の発言の中で,チェンジトークを増やすもの,減らすものを見分けることができるようになる。
ロールプレイによる繰り返しによって,MIのスキルを実際の面接で使うことができるようになる。
実際の臨床場面における面接スタイルで使うことが出来るようになる。
実際の進行は,4部に分かれる。

講義とデモンストレーション
チェンジトーク,援助者の陥るロードブロックを見つけるグループ練習
バッティング練習,二人組み練習,個人的価値カードの利用
三人組のロールプレイとまとめ
ワークショップでは参加者からの積極的な質問を歓迎する。小グループやロールプレイ,原井が作成した日本語DVD教材を活用し,活動的なワークショップにしたい。

推薦文献、参考文献:
www.motivational.interview.org
Enhancing Motivation for Change in Substance Abuse Treatment Treatment
Improvement Protocol (TIP) Series 35  翻訳 homepage1.nifty.com/hharai/
Motivational Interviewing : Preparing people for change (2nd ed.)
(2002) Miller, W. R., & Rollnick, S. New York: Guilford Press.(翻訳
動機づけ面接法 基礎・実践編,松島義博, 後藤恵 翻訳,星和書店2007)
Health Behavior Change: A Guide for Practitioners (1999) Rollnick, S.
et al.. New York: Churchill Livingstone.(翻訳 健康のための行動変容
保健医療従事者のためのガイド,地域医療振興協会公衆衛生委員会PMPC研究グループ 翻訳,法研 2001)
対象
初級~中級 臨床経験必要
このワークショップはMIについて初めて耳にする人も対象にしているが,一方で,アルコールや薬物依存などに関する知識と,従来の直面化スタイルによる臨床経験が,多少ともあることを前提にしている。臨床経験がまったく無い人には適さない。
定員
50名
これまでの他ワークショップでの講師歴
菊池病院以外で行った動機づけ面接のワークショップのみに限る
2004年7月 国際行動認知療法学会 神戸
2004年11月 東京家庭裁判所研修所 東京
2005年2月 熊本大学水俣病研究センター 熊本
2005年3月 裁判所総合研修所 埼玉
2005年10月 日本行動療法学会 広島
2005年11月 美濃認知行動療法研究会 岐阜
2005年12月 第13回関西アルコール関連問題学会 神戸
2006年12月 岐阜大学精神神経科 岐阜
2006年3月 東京都総合精神医学研究所 東京
2006年3月 向陽台病院 熊本
2006年10月 法務省更生保護施設新任者研修 東京
2006年11月 多摩精神保健福祉センター 東京
2006年11月 韓国国立司法精神病院職員対象ワークショップ(英語) 熊本
2007年1月 東京認知行動療法アカデミー第3回 東京
2007年3月 九州更生保護研究会平成18年度大会 福岡
2007年3月 熊本保護観察事務所保護司勉強会 熊本

加濃 正人 顔写真

加濃 正人

新中川病院 禁煙外来担当医師/臨床心理士

略歴:
1987年 横浜市立大学医学部卒業
1991年 同大学大学院医学研究科修了
同年 理化学研究所フォトダイナミクスセンター研究員
1996年 横浜市立大学生理学講座助手、学内講師
2001年 新中川病院内科・神経科(禁煙外来)

所属学会等:
日本禁煙学会、日本禁煙科学会、日本論理療法学会、日本精神神経学会、日本心理臨床学会、日本呼吸器学会、日本公衆衛生学会、神奈川県内科医学会

主な著書・訳書:
「タバコ病辞典」実践社、2004
「禁煙医療のための基礎知識」中和印刷、2006(共著)
「禁煙学」南山堂、2007(共著)

ワークショップ概要
「禁煙指導と認知行動療法 ~論理療法による依存症の克服~」
2006年より禁煙治療が保険診療化され、禁煙指導が全国4000以上の医療機関で行われるようになった。しかしながら受診者に単なる生活指導を行い禁煙補助薬を処方するだけでは、心理的依存を克服できず治療中断に至るケースも多い。依存症に特有な「認知の歪み」「非合理的信念」という側面からニコチン依存症の病態解釈を行い、病態解釈に基づいた治療戦略として認知行動的アプローチを適用することで、禁煙困難な重度依存のケースにおいてもしばしば治療の方向性を見いだせる。本ワークショップでは、前半の講義でニコチン依存症の病態解釈とそれに適用されうる心理療法の治療理論(特に論理療法;REBT)を概説し、後半は事例に即して、禁煙の障害に対する論理療法的な解釈と解決を試みる演習を行う。主たる想定は禁煙外来等での患者指導であるが、学校や職域での禁煙教育や、他の物質依存や行動依存にも応用できる基礎理論を習得することを目指す。
推薦文献、参考文献:
神奈川県内科医学会「禁煙医療のための基礎知識」(中和印刷)
磯村毅「リセット禁煙プラクティスマニュアル」(東京六法出版)
イヴィングス「喫煙の心理学」(産調出版)
ドライデン他「実践論理療法入門」(岩崎学術出版)
エデルシュタイン他「論理療法による3分間セラピー」(誠信書房)
定員
50名