
あがり症の度合いを調べる研究についての説明書およびご協力のお願い
私たちがストレスを感じたとき、体の中でコルチゾールと呼ばれるホルモンが分泌されます。コルチゾールは、ストレスから体を守る働きをする非常に大切なホルモンです。コルチゾールの分泌が多いと不安や緊張が高まります。そこで、ストレスを感じた時のコルチゾールの量を測ることによって、緊張や不安の度合いを正確に測ることができます。あなたのあがり症の度合いを正確に測ることによって、より適切に治療を行うことができると考えられます。
また、コルチゾールは、体のさまざまな機能と関係しています。そこで、ストレスを感じた時のコルチゾールの量を測ることによって、病気の発症や維持のメカニズムが明らかになることが期待されます。
最近の技術の進歩により、コルチゾールは唾液を用いて簡単に測定することが可能になりました。みなさんには、簡単なスピーチと暗算を行ってもらい、その際に唾液を採取していただき、検査いたします。同時に、血圧や心拍数などを測定させていただきます。唾液の採取は、脱脂綿を口の中に30秒から1分間入れておくという簡単なもので、痛みも身体への害もありません。また、スピーチ、暗算についても身体への害はありません。
この検査は、連続した3日間行ないストレスへの慣れを調べます。検査は、午後に行い、1回の検査にかかる時間は1時間程度です。
本検査の結果につきましては、整理が終わり次第,分かりやすく説明を行い、その後の治療に生かしていきたいと考えています。また、希望される方には、研究が終了した後で、認知行動療法のセッションを4回無料で行います。
赤坂クリニックでは今回、早稲田大学大学院人間科学研究科行動療法研究室、東京大学大学院医学系研究科ストレス防御・心身医学講座と共同で、社会不安障害のストレスに対するコルチゾール反応を検討するための研究計画を立て、社会不安障害で悩んでおられるみなさまに以下のような形で研究へのご協力をお願いすることに致しました。本研究の主旨を十分ご理解の上、ご参加いただけますようにお願い申し上げます。
本研究の意義
1. あなたにとって役立つこと
・自分のあがりの程度を正確に知ることができます。
・認知行動療法のセッションを4回無料で受けることができます。
・検査による身体への害や痛みは一切ありません。
2. 社会的に役立つこと
・社会不安障害の成り立ちや、より効果的な治療法に関して大きく理解が進むと考えられます。
本研究の概要
1. 社会不安障害との診断を受け、検査前1週間と検査中3日間の間、社会不安障害の治療のための薬を飲んでいない方を対象とします。
2. 現在、薬を服用している方でも、医師の指導のもとで安全に薬を中断していただきます。安全性は保証されます。
3.
検査は、連続した3日間スピーチと暗算を行ない、その際の唾液の採取、血圧などの測定および質問紙調査を行います。
4. 参加の同意や途中での中止は本人の自由であり、それによって何ら不利益は受けません。
5. 検査の費用はクリニックおよび共同研究施設の負担とし、皆さんにご負担はおかけしません。
6. 希望者には、検査終了後、検査の結果の説明と、無料でのカウンセリング(認知行動療法を4回)を行います。
7. 本研究の結果は学会等で発表する予定です。その際、名前や個人情報は公表いたしません。
本研究の流れ
現在、お薬を飲まれていない方
初診および検査の説明 ⇒ 2週間の間に、検査を3日間行う
⇒ 通常の治療+認知行動療法
現在、お薬を飲まれている方
初診および検査の説明 ⇒ 1週間、医師の指導のもとに社会不安障害の治療のための薬を飲まない
⇒ 2週間の間に、検査を3日間行う ⇒ 通常の治療+認知行動療法
(注)本研究の対象者は、社会不安障害の患者さんに限らせていただきます。
社会不安障害と診断されても、うつ病やパニック障害などを併発されている方は対象となりません。初診および検査の説明の段階で基準に満たない方は、対象とならない可能性がありますので、あらかじめご了承ください。
実施場所
医療法人和楽会 心療内科・神経科 赤坂クリニック
銀座線・丸の内線「赤坂見附」駅A出口 徒歩1分 B.I.C.赤坂ビル6F
本研究の安全性
本検査は、安全です。本研究では、参加者のみなさんに簡単なスピーチを行っていただきます。その際、万が一、スピーチによって明らかに緊張が高まりすぎた場合には、適宜対応いたします。
研究参加者
医療法人和楽会心療内科・神経科赤坂クリニック 貝谷 久宣
早稲田大学人間科学部 坂野 雄二
東京大学大学院医学系研究科 ストレス防御・心身医学 熊野 宏昭
早稲田大学大学院人間科学研究科 川上 祐佳里
連絡先
参加を希望される方は詳細についてご説明いたしますので、以下の連絡先までご連絡ください。
「あがり症の調査」担当者宛
e-mail:agarisho@medicalforum.co.jp
FAX:042-947-6824 tel:042-947-6824
(早稲田大学 行動療法実験室内 「あがり症の調査の件」とおっしゃってください。)
なるべくメールかFAXでお願い致します。その際、氏名、電話番号(当方から、赤坂クリニックの名前でご連絡しても差し支えのないもの)、e-mailアドレスをお書きください。
 
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