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邂逅相遇(かいこうそうぐう)(ケセラセラvol.92)

医療法人和楽会 なごやメンタルクリニック 院長 岸本 智数

 

私が本格的になごやメンタルクリニックでの診療を開始し、2ヶ月が過ぎました(この原稿を書いているのは2月末です)。
名古屋に来てからの懸案事項の一つが昼食をどうするかということでした。たかが昼食というなかれ、衣食足りて礼節を知る、腹が減っては戦は出来ぬと言われますが、食事はとても大切なことの一つなのです。また、私は見知らぬ街を歩くこと、知っている街でもいつもと違う道を歩くことが好きです。こんなところにこんな建物やお店があるとか、この道がこんなところにつながっているなど、そんな楽しみや驚きがあるからです。

そういったこともあり、この2ヶ月美味しくて、出来るだけコストパフォーマンスがよい(これも重要です!)昼食処を探しがてら、昼休みにクリニックから名古屋駅周辺を歩いています。一番に感じたのは、名古屋駅を含む商業施設が予想以上に広く、ホテルに複数の百貨店、飲食店街など、非常にたくさんの店舗があるということです。ちょっと違う道を歩くのが好きな私はついつい、帰りに違う経路で行けるかなと試し、見当違いの所に出てしまったり、クリニックのある名古屋駅の西側にたどり着けなかったりもしまし
た。また、何か飲食店があるかなと思い、適当にずんずん歩き続け、結構な距離を歩いた挙句大したお店もなく、クリニック周辺まで戻って来て昼食を食べることもありました。飲食店に限らず意外なところに学校やお店、寺社仏閣を見つけたりして、お昼休みを過ごしています。

名古屋には、いわゆる名古屋めしという名古屋の名物料理がいくつもあります。ウィキペディアによると、「グルメ激戦区として知られる愛知県名古屋市の名物料理を指す造語である。ただし、全てが名古屋市発祥の料理という訳ではなく、他の地域に起源を持つ料理もある」のだそうです。昨年の秋に学会で名古屋に来た時に、台湾ラーメンが実は台湾発祥ではなく名古屋市が発祥だと知り、非常に驚きました。それはさておき、名古屋めしの中で、こうして縁があって名古屋に来ることがなければ、おそらく食べなかっただろうと思うのが、あんかけスパです。食べたことがない方は想像してみてください、スパゲッティのまわりにあんかけが添えてあり、スパゲッティの上にオムレツやエビフライ、とんかつなどがのっているのです。スパゲッティにあんかけにとんかつ、これは美味しいのかと思いましたが、食べてみないと分かりません。ならばと、さっそく名古屋駅隣接の飲食店街で食べてみました。濃い味が多い名古屋めしにしては予想よりも濃くなく、330g という麺の多さも気にならず完食しました。味の方はというと、正直なところものすごく美味しいわけではないですが、普通に美味しく、不思議とまた食べたくなる味でした。予想とは少し違う、まさに食べてみないと分からない味でした。気になった方で名古屋に来る機会があれば、ぜひご賞味ください。ちなみに私が行ったお店は、麺の量が480gという設定もあるようなので大食いの方も安心です。

 

さて、人は程度の違いはあれ、おおむね同じようなパターンの行動や思考を取ります。それは、その人がそれまで生きてきて経験したことなどから身に付けた、「その人にとって最も無難、あるいは楽だとされる」行動や思考のパターンなのです。しかし、最も無難であることが、最善とは限りません。にもかかわらず、より良いと思われる行動や思考のパターンに変えるということは意外と難しいのです。

例えば、何度叱っても子供が言うことを聞かないんです、という話をしばしば聞きます。叱っても子供は言うことを聞かないのに、叱るという行動パターンは変えない。何度叱っても子供が言うことを聞かないのであれば、状況を変えるためには何度も叱るという行動を変えるべきなのですが、これがなかなか難しい。なぜかというと、叱るとそれに対して子供が無視したり反抗的なことを言うといった、親からすれば予想された通りの反応が返ってくるため、ある意味安心なのです。今まで叱っていた場面で叱らなかったとすると、子供がどんな反応を示すか分からない。分からないことに対して人は不安感を覚えるのです。その結果、子供を叱る、反抗的な態度を取る、何度叱っても言うことを聞かないと愚痴るというパターンが出来上がってしまい、もっと良いパターンがあるかもしれないにもかかわらず、そのままにしてしまうのです。違うことをしてみるというのは、今までと違う、場合によっては予想外の反応があるかもしれないですが、より良い行動や思考パターンを見つけることが出来るかもしれません。いつもと違う道を歩いてみる、違うお店に入ってみる、私がこういったことが好きなのは、いつもと違うことをすることで今まで知らなかったことを知ることが出来るからかもしれません。ちょっとの勇気を持って、ちょっといつもと違うことをしてみると、ちょっと違うことに出会える、なんだかワクワクしてきませんか。

 

参考書
野田俊作 アドラー心理学を語る4 勇気づけの方法 創元社

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