うつ病集団認知行動療法
こんにちは。今日は,赤坂クリニック心理士の兼子より,赤坂クリニックで実施している「うつ病の集団認知行動療法」(週1回90分×8回,火曜日17:15~18:45)についてご紹介させていただきたいと思います。
赤坂クリニックでは,「うつ病集団認知行動療法」と「復職支援プログラム」をセットで実施しています。イメージとしては,「うつ病集団認知行動療法」が基礎編,「復職支援プログラム」が応用編となります。どちらも毎回3~6人の固定メンバーで行うグループカウンセリングになります。
対象となる方は,うつ症状で困られている方になります。参加されている方は,休職され,現在復職を希望されている方や,復職後,職場での活動や人間関係でお悩みの方また,お仕事をされていない方もいらっしゃいます。診断名ですと「大うつ病性障害」の方を対象としたプログラムとなりますが,「適応障害」や「気分変調性障害」「全般性不安障害」といった診断の場合でもうつ症状で困られている方であればご参加いただける場合もあるので,よくわからないなと思ったらひとまず事前面接の予約をしてみてください。一緒に相談しましょう!
このblogで昨年の9月に復職支援プログラムについてご紹介させていただきましたが,今回はうつ病集団認知行動療法のご紹介になります。うつ病の治療法では薬物療法が主となりますが,精神療法(カウンセリング)の中で認知行動療法の有効性も認められています。
実際にこの集団認知行動療法プログラムで行う主な内容には3つの柱があります。
①自分にとって活力となる活動をする習慣を身につける
②柔軟で多様な考え方を身につける
③柔軟で多様な対処行動を身につける
もしかしたら,どれもとても難しそうに見えるかもしれません。
活動ができたらとっくに活動しているし…
ポジティブに考えられないから困っているのに…
対処できたら今の状態になっていないのに…
こういったことが魔法のように一気にできるようになるということは,やはり難しいことです。
でも,一気に変えることはできなくても,少しずつ変えていくことはできます。またうつ症状で困られている方は,活動できなくなることで更に楽しさや喜びを感じる機会がなくなってしまう,些細な出来事から自分に否定的な方向へどんどん考えが膨らんでしまう,といった悪循環に陥っていることがこれまでの研究で指摘されています。
そのような悪循環をストップさせるために,悪循環の鎖の中で切りやすいところを見つけ,切りやすいところから少しずつ切っていく,そしてそのコツを掴んでいく,ということをプログラムでは行っていきます。
実際に,これまで参加された方から,以下のような感想をいただいています。
今まで「なんとなく」感じていた自分の課題を,正面からとらえ,明確かつ具体的にすることができ,今後の療養や復職に向けての明確な行動指針ができた。
自分の療養に関する問題に,解決の余地があることを発見できた。
他の参加者の方の療養や復職について具体的な話を聞くことができ,自分の復職計画の見直しの契機となり有益だった。
ご興味のある方は,まずは赤坂クリニックで医師の診察を一度受けていただいた上で,事前面接の予約をしてみてください。
事前面接では担当スタッフがプログラムについて説明させていただきます。その上で、プログラムでどのようなことができるか,一緒に考えていきましょう。