SAD(社交不安障害)の方向けの認知行動療法
今回は赤坂クリニック、横浜クリニックで行われている「社交不安障害の集団認知行動療法(SADセミナー)」についてご紹介します。
「あー明日の会議、意見を求められたらイヤだな」「授業で先生に当てられたらどうしよう」「ご近所さんとばったり会った時、あがってしまって何も言えなくなっちゃう…」こんな悩みがあり、生活面でお困りの方はいませんか?
当クリニックでは、大勢の人前で話をしたり、電話をしたり、…1対1でも、人とかかわりを持つ状況や、人前で恥をかくかもしれないという対人場面に関連して、強い不安や緊張によって、社会生活に支障がでてきている方を対象に、グループカウンセリング(集団認知行動療法)を実施しています。
もともと人とのかかわりで緊張してしまうのに、グループカウンセリングなんて…と思われる方もいるかもしれませんが、グループだからこそ!のメリットもあるんですよ。
まず、同じ悩みを持つ人の集まりなので、「(緊張してしまうのは)私だけじゃないんだ」と、とても共感できたり、参加している人同士、治療の中で頑張れた取り組みを共有することで「そういう成功体験ができるなら、私も頑張ろう」と励ましあうことができたり…グループでのカウンセリングに参加すること自体、すごく緊張するけれど、治療の大きな第一歩でもあり、個人カウンセリングでは得られ難い体験もできるのです。
ところで、「不安になる」ことは、決して悪いことばかりではありません。不安があるからこそ、いざというときには身を守ることもできますし、テンション(緊張や不安)が高まることによって、普段は意識しないような力が発揮できることもあります。
では、なぜ「不安」が日常生活での困りごとになってしまうのか…それは不安が「強すぎる」ことや、不安が「続きすぎる」からだと考えます。
社交不安障害に対する集団認知行動療法では、週1回の頻度で8~10回のカウンセリングを行うことで、不安のメカニズムについてよく知り、行動パターンの悪循環を修正することで、日常生活の困りごとを減らしていくことを目標にしています。
これまで参加された方々には「最初は緊張したけれど、途中で辞めず、頑張って続けられてよかった」「セミナーで学んだことを今後に生かしていきたい」「もっと長く続けたかった」という感想をいただいています。
大変人気のセミナーで、お申し込み多数のため、参加希望されてから少しお待たせしてしまっています(ごめんなさい)。少しでもご興味がある方はまず、個別の事前面接を行いますので、お早めにご予約くださいね。
臨床心理士 野口恭子