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食べる話

糖尿病と私

私の仕事はいろいろあります。

最近増えてきたものがあります。糖尿病の内科の先生を対象にした講演などで面接の仕方を教えることです。この1年間で医師からいただいた名刺を数えると、精神科医よりも内科医の方が多いぐらいになってきました。いろいろ御縁ができた結果、昨年5月にはとうとう日本糖尿病学会にも行ってきました。参加者13000人以上。職種は本当にいろいろ。糖尿病療養指導士という資格があるのを始めて知りました。企業展示も凄い。製薬メーカーよりも健康食品関連のメーカーの展示が広がったのでした。

幸い、私自身は糖尿病もメタボとは今のところ無縁ですが。食べることと無縁というわけにはいきません。学会や講演などの後の懇親会などでビュッフェ料理がでると、つい食べ過ぎてしまい、体重が増えてしまうことがあります。面接の仕方は知っていても、食べ方についてはあまり知らないのが正直なところでしょう。

改めて知った食べる秘密

糖尿病専門医に講演するわけですから、食行動についても多少の勉強が必要です。人間はなぜ食べ始め、どこで食べ終わるのか?普通の人の答えは、お腹が空いたから食べ始めて、お腹が一杯になったから食べ終わる、でしょう。食事の時間が来たから、お皿が空っぽになったから、という人もあるかも知れません。医師なら血糖が下がれば空腹感を感じて食べ始め、血糖が上がれば満腹感を感じて食べ終わる、というでしょう。

私にも、この程度の知識しかありませんでした。食べ過ぎる人には我慢しなさい、食事の時間が不規則な人には規則正しい生活を、そして、出されたものを残さず食べることは美徳だと思っていました。食べ放題のお店であまり食べ残しを作ると、罪悪感を感じるほうです。勿体ないと感じるわけです。

改めて食行動のことを勉強すると目から鱗のことがたくさんあります。今回は日常、誰でも経験していそうな話を紹介しましょう。

私たちは見た目で食べ終わりを決めている

ある実験があります。あるスポーツの観戦に夢中になっているスポーツバーの客たちが対象です。試合の間は、手羽先が食べ放題です。客を二つのグループに分け、前者のテーブルでは店員が小まめに殻入れの中の骨を片付けるようにしました。後者のテーブルでは骨を片付けず放置しました。試合終了後、両者で客が実際に食べた量を比較すると、片付けた方では片付けた方では片付けなかったテーブル比べ、食べる量が43%も多かったのでした。客自身はたくさん食べたという自覚はありません。どちらも自分のお腹に合わせた適量食べたというだけです。実は、皿に骨が残っていると自分の食べた量がはっきりと眼に見えるので、それによって食べる量を調節できるのです。自分の満腹感にだけ頼って食べる量を決めていると、すぐ皿や骨を片づけてくれる勤勉なウェイトレスのいるお店では、不真面目なウェイトレスのいるお店の場合よりも43%もたくさん食べてしまうことになります。

私たちは器の大きさに騙される

次は映画館での実験です。昼食後のお客さん168人に対して、ポップコーン入りのバケツを無料で配りました。バケツは4種類あります。できたてのポップコーンが入ったLLサイズのバケツとLサイズのバケツ、5日前のしけったポップコーンが入ったLLサイズのバケツとLサイズのバケツです。LLもLのどちらも、十分に大きく、全部食べきるのは普通の人には無理というサイズでした。

どのバケツに入ったポップコーンが1番たくさん食べられたと思いますか?普通なら、不味いポップコーンは誰も食べずに残すと思うでしょう。しけったポップコーンをもらった客の2人は、映画を見終わってから「こんなポップコーンを食べさせやがって。代金を返せ」と言い出したぐらいです。もともと無料だったのです。

さて結果はというと、食べられた量と美味しさとは無関係でした。味とは無関係に、LLサイズ群はLサイズ群よりも食べた量が多かったのでした。できたてのポップコーンではLLサイズを渡された群が45%も多く食べたし、しけったポップコーンでもLLサイズ群は34%もできたてのポップコーンのLサイズ群よりも多かったのでした。しけったポップコーンをもらったお客さんの食べ方はゆっくりでした。何粒かつまんで口に入れるとき、できたての場合のように一度にたくさんを口に頬張ることはありません。それでも周りがポリポリ食べているとそれにつられてまた手をバケツに入れ、そしてまだまだ残っていると思うとまた手を入れて、といつの間にかたくさん食べているのでした。容器が大きいだけで人は不味いものでもたくさん食べてしまうのです。

グループで食べると量が増える

1人よりも仲間と一緒の食事が楽しい、というのは誰でも思っていることです。1人で食べるよりもグループで食べる方が食べる量が増えてしまうのも誰でも知ってることでしょう。ここにも面白いトリックがあります。アメリカ人の場合、7人で賑やかに盛り上がると普段の食事の1.9倍を食べてしまいます。どれだけ自分が食べたかにはまったく注意が向きません。また、女性は女性同士で食べると食べる量が増えます。1人が何かを口に入れると、相方も5秒以内に同じ行動をします。つられて食べてしまうのです。相手が男性だとそこまで食べません。

食事を減らすために

ダイエットを心がけてもなかなか上手く行かないという人は大勢おられるでしょう。食べたい気持ちを我慢するだけでは長続きしないのは事実です。食べ始めたり、食べ終わりに関連するきっかけの環境の刺激をコントロールするとダイエットがもうすこし易しくなります。いくつかのコツをご紹介しましょう。

・冷蔵庫や台所の食材を、ヘルシーな物が最初に目に入るように配置換えをすること。

・買ってきた料理、食材をそのままテーブルに出さないで、必ず少量ずつ自分で皿に盛ること。

・一回り小さな皿を選ぶこと。大皿(23~27cm以上)の皿に料理を盛っていたのを、中皿(20cm)の皿にダウンサイズすると、食べる量が2割減ります。

・ジュースやアルコールなどのグラスは、背の高い、薄手のガラスのものを使うこと。同じ容量のグラスでも、背の低いずんぐりとした厚手の口の大きなグラスにジュースを注ぐと、37%も多く入れてしまいます。

・無意識の飲食習慣を付けないように、食事の時はテレビを消すこと。誰でも知っているけど、なかなか守りづらいことです。

・ビュッフェ効果にご注意!たくさんの料理が手を替え品を替えてずらりと並ぶと、目も舌も飽きがこないので食欲が進みます。でも、よく見ていると、標準体型の人たちは自分の好みのものだけを少量とるように、えり好みしています。

・食べ放題の立食パーティーやビュッフェで、取り皿をきれいな新しいものに取り替えると、どのくらい食べていたのかすぐ忘れてしまいます。食べた跡の汚れや骨が皿に残っていると、摂食量が減ることが確認されています。目の前に皿を残しておきましょう。

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