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睡眠を制する者は人生を制するーよりよき眠りのためにーその2(ケセラセラvol.110)

医療法人和楽会 心療内科・神経科 赤坂クリニック 院長 坂元薫

この原稿を執筆している2022年7月下旬の東京は、7月中旬からの新型コロナ感染症の第7波が急速に拡大し、感染者はAIの感染予測を超えて4万人を突破しました。7月下旬の1週間の日本のコロナ新規感染者数は97万人にも及び、世界一の感染者数となってしまいました。そのような状況でも行動制限のない夏休みに突入することで不安を抱えた夏となっています。
新型コロナ感染症はおおむね5年間は持続するのではないかとも予想されていますので、あと2年間はこのような波に周期的に襲われることを覚悟しなければいけないのかもしれません。しかもこれまでの経験では波ごとに感染者が増加する傾向が明らかに見てとれるため毎回予断を許さない状況が続くものと思われます。

前回に引き続き、今回もコロナ禍に負けずによりよい睡眠をとるための方策について皆さんと一緒に考えて行きたいと思います。前回も掲げた設問(表1)への回答を考えながらお読みいただけたらと思います。

1、定期的な運動
なるべく定期的に運動しましょう。適度な有酸素運動をすれば寝つきやすくなり、睡眠が深くなるでしょう。
2、就寝前の入浴でからだをあたためる
運動に加えて入眠2時間前ごろの入浴が睡眠の質を高めます。あまり熱さを感じない40℃程度のお湯の湯舟にゆったりとつかるのがよいとされています。深部体温を一度上げてから、風呂上りに深部体温が下がることで眠気を誘発させることができるのです。
3、寝室環境
快適な就寝環境のもとでは、夜中の目覚めは減るでしょう。音対策のためにじゅうたんを敷く、ドアをきっちり閉める、遮光カーテンを用いるなどの対策も手助けとなります。寝室を快適な温度に保ちましょう。暑過ぎたり寒過ぎたりすれば、睡眠の妨げとなります。またムードミュージックやヒーリングミュージック、アダージョ系のクラッシック音楽などが静かに流れるような環境もよいですね。
4、規則正しい食生活
規則正しい食生活をして、空腹のまま寝ないようにしましょう。空腹で寝ると睡眠は妨げられます。睡眠前に軽食(特に炭水化物)を取ると睡眠の助けになることがあります。脂っこいものや胃もたれする食べ物を就寝前に取るのは避けましょう。ただし睡眠導入剤のうちレンボレキサント(商品名デエビゴ)を服用する場合は空腹で服用しないと十分な効果が現れないので注意が必要です。
5、就寝前の水分
就寝前に水分を取り過ぎないようにしましょう。夜中のトイレ回数が減ります。脳梗塞や狭心症などの血液循環に問題のある方は主治医の指示に従ってください。
6、就寝前のカフェイン
就寝の4時間前からはカフェインの入ったものは取らないようにしましょう。カフェインの入った飲料や食べ物(例: 日本茶、コーヒー、紅茶、コーラ、チョコレートなど)を取ると、寝つきにくくなったり、夜中に目が覚めやすくなったり、睡眠が浅くなったりします。
7、就寝前の飲酒は控える
眠るための飲酒、つまり寝酒は逆効果です。アルコールを飲むと一時的に寝つきが良くなりますが、徐々に効果は弱まり、夜中に目が覚めやすくなります。深い眠りも減ってしまいます。
8、就寝前の喫煙
夜は喫煙を避けましょう。ニコチンには精神刺激作用があります。
9、寝床での考え事
昼間の悩みを寝床に持っていかないようにしましょう。自分の問題に取り組んだり、翌日の行動について計画したりするのは、翌日にしましょう。心配した状態では、寝つくのが難しくなり寝ても浅い眠りになってしまいます。
10、眠くなってから寝床に就く
不眠気味なため翌日への影響を考えて、ともかく早く寝ようと頑張る方が少なくありません。それで20時から21時ごろに早々とふとんに入ろうとされる方もおられると思います。しかし早寝をしても不眠はよくなりません。寝つきに時間がかかったり、やっと寝ついたと思っても何度も途中で目が覚めることになってかえって不眠が悪化することになりかねません。それは図1に示されるように、睡眠圧というものが十分に高まっていない睡眠禁止ゾーン(20時~22時)に無理矢理寝ようとしているからなのです。

11、眠れないときには寝室から出る
寝床のなかで眠れずに悶々と過ごす時間が長いと緊張や焦りにつながりさらなる不眠をもたらすことになりかねません。30分ほどしても眠れないときには、思い切って布団や寝室から出てリラックスするようにしてみましょう。眠れないときは横になっているだけで休まると思いたいのですが、肉体的にはある程度の休息になるのは事実ですが、本来の睡眠の役割である脳の休息、神経の修復、記憶の定着などには貢献しないので脳は休まらないのです。

次回はさらによりよい睡眠をとるための方策についてのヒントをお伝えしていきたいと思います。

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