閉じる

初診予約

心療内科・神経科 赤坂クリニック

Web予約

電話予約

03-5575-8198

横浜クリニック

Web予約

電話予約

045-317-5953

※必ずご本人様よりお電話ください。

※受付時間をご確認の上、お電話ください。

※初診の方は、こちらをお読みください。

※発達障害専門外来の予約は、赤坂クリニックの電話のみの受付となります。

再診予約

心療内科・神経科 赤坂クリニック

Web予約

横浜クリニック

Web予約

和楽会オンライン心理相談室

Web予約

※最終来院日から半年以上経っている場合は、お電話でご予約ください。

※発達障害専門外来の予約は、赤坂クリニックの電話のみの受付となります。

1日3秒を週3回で筋トレ効果あり(ケセラセラ2023年12月号 vol.118)

医療法人和楽会 なごやメンタルクリニック
院長 岸本智数

2023年8月筋トレ界隈にこんな衝撃的なニュースが流れました。一般的に筋トレ、特に筋肥大を目的としたトレーニングには、全力で持ち上げられる重さの7割~9割弱という非常に高強度のトレーニングが必要といわれてきました。また、以前のケセラセラで紹介しましたが、それまでの重量で追い込むトレーニングは時代遅れとなりつつあり、適切な速度を意識してトレーニングする、Velocity Based Trainingが台頭してきています。そんな中で1日3秒、週3回で筋トレ効果があるという論文が発表されたということで紹介したいと思います。

研究は、西九州大学リハビリテーション学科 理学療法学専攻主任の中村雅俊准教授が責任研究者として行われました。同氏が2022年3月まで講師を務めていた新潟医療福祉大学と、オーストラリアの大学との共同研究です。筋トレの効果を得るために必要な最低限の運動量を調べるために、健康な若者26人を対象に、1日3秒の筋肉を伸ばす運動(エキセントリック運動)を週2回または週3回行うグループに分けて、4週間の実験を行いました。週2回の運動グループでは筋力に変化がありませんでしたが、週3回の運動グループでは筋力が平均3%前後増加しました。さらに、以前の研究で週5回の運動グループでは筋力が平均11.5%増加したことから、運動頻度が多ければ多いほど筋力増加の効果も大きくなることが明らかになりました。この研究は、筋トレに時間や場所がない人でも、短時間で効果的な運動ができることを示しています。また、自分の目標に合わせて適切な運動頻度を設定することで、筋力や筋肉量を向上させることができることを示唆しています。また、若年者を対象に行われた別の研究では、スロートレーニング(3秒挙上、1秒保持、3秒下降)と通常速度での高負荷および低負荷トレーニングを比較した結果、スロートレーニングでも効果があることが示されています。

新潟医療福祉大学のグループは筋トレについて他にも非常に興味深い研究を発表しています。軽い重量での筋トレでは筋肥大しなかったことが報告されているそうですが、彼らは高強度のトレーニングはリハビリテーションを必要としている高齢者や怪我人では安全にできないのではないかという点に着目しました。何もせずに行った低負荷の筋トレでは筋力も筋肉の大きさも変化しませんでしたが、ホットパックで筋肉を暖めた後に低負荷の筋トレを行ったところ、筋力が強くなり筋肉も大きくなったそうです。

筋トレや運動は継続することが大きなハードルの1つになることが多いですが、1日3秒の筋トレ、食事やお風呂の前に例えばスクワットを5回だけする、例えば腕立て伏せを5回だけするならできそうと思いませんか。そう思った人は、さっそく今日からやってみましょう。

ブログ記事一覧