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抗うつ薬をめぐる誤解と偏見 その2(ケセラセラ2024年2月号 vol.120)

医療法人和楽会 心療内科・神経科 赤坂クリニック
院長 坂元薫

うつ病の治療の主役といってもいい抗うつ薬はまだ正しく理解されているとは言えません。
前回に引き続き、よく見られる抗うつ薬に対する誤解と偏見についてお話ししていきたいと思います。①から③までお話してきた前回(vol.116)と併せてお読みいただけたらと思います。

  • ④副作用や依存性が怖い。

このような不安を持つことももっともなことだと思います。たしかに副作用がない薬はないといってもよいかもしれません。服用を開始した初期に見られやすい副作用として嘔気や悪心など留意すべき副作用はありますが、多くは適切に対処可能なものです。後遺症を残したり生命を脅かすような副作用はありません。また抗うつ薬には依存性習慣性は見られないのです。

そういった抗うつ薬とは異なり抗不安薬の大半を占めるベンゾジアゼピン系薬剤(デパスなど)には耐性依存性習慣性があることが確かめられています。初めは少量の薬で不安がおさまっていたのにだんだん同じ量では十分な効果が感じられなくなるという耐性のため量が増えていくことにもなりかねません。その問題に気づいて急に止めようとすると強い離脱症状(発汗、めまい、不安感、動悸、手足の震えなど)が出てしまうのでなかなか止めることができなくなり、飲まずにはいられなくなってしまう依存性が生じることがあるのです。こうした抗不安薬は始めるのは簡単ですが、これほど止めるのが難しい薬もありません。それにもかかわらず抗不安薬は内科、外科、整形外科などの一般科でも頻繁に処方される傾向があります。

抗うつ薬というと怖い薬だと思い、抗不安薬には抵抗感があまりなく気軽に処方する医師や服用する患者さんも少なくないのが問題だといつも感じています。

うつ病が軽いからという理由で抗うつ薬ではなくて軽い抗不安薬を処方するということもまだまだ一般的に見られることですが、これには大きな問題があると言わざるをえません。

前回もお話ししましたように抗うつ薬は有効性と安全性が科学的に実証されているのですが、そうした有効性も安全性もあまりきちんと確かめられていないサプリメントは種類を問わず人気があります。販売元によって有効性が謳われているものの厳密な臨床試験など全くされていないものがほとんどです。また長期使用でどんな副作用が出るのかも分かりません。

2000年から2006年にかけて中国製のダイエットサプリで死亡を含む健康被害が続出して社会問題になりましたが、こうした場合でも全く損害補償を受けることはできません。またサプリメントは保険も適用されず高価なものが少なくありません。そうしたサプリメントをありがたがって服用しているのに、抗うつ薬と聞くと怖い薬と思ってしまい服用に抵抗感を感じるひとが少なくないことは不思議でなりません。

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