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あなたもすぐに実践できるストレスを減らす方法ーその2ー(ケセラセラvol.107)

医療法人和楽会 心療内科・神経科 赤坂クリニック 院長 坂元薫

この原稿を書いている2021年11月上旬には東京での一日の新型コロナ新規感染者がついに数十人台までに激減するところまで来ました。2021年8月上旬のように東京における新規感染者が連日一日4000~5000人を超えていたころのことが悪夢として甦りますが、この原稿が発行される2022年の新春には昨夏の第5波以上の第6波の襲来がないことを願うばかりです。
自分はストレスとは無縁な生活を送っているという人は、おそらく極めて少数派だと思います。ましてこのコロナ禍の時代、ストレスは増すばかりだという人も少なくないのではないでしょうか。前回に引き続き、私が日ごろ考え、そして実践しているストレスケアの方法をご紹介して、皆さんと一緒に考えていきたいと思います。

・「たくさんのことを一度にしようとしない(心と身体に余裕を残す習慣を)」

やらなければいけないことは、毎日、実にたくさんあります。ありすぎてどれから手をつけてよいかわからないことも珍しくありません。しかし、やらなければいけないことを一度にしようとすると結局は何もできずにその日一日終わってしまい、自分を責めることになってしまうかもしれません。
そんなときは、重要度や優先度をよく考えて、優先順位の高いものから手をつけることです。しかし、優先順位を簡単につけられないこともしばしばです。そんな時は、あまり厳密に優先順位を考えようとしすぎず、ざっくりとした順位づけでもよいのではないでしょうか。
また重要度や優先度が高いものは、実はそう簡単に出来ないことも少なくなく、なかなか取り掛かる気になれないこともしばしばです。そんな時は、重要度や優先度にこだわりすぎずに順番を変えて、最も簡単にできそうなことから済ませてしまうのはどうでしょうか。そうした簡単なことを一つでも二つでもこなせれば、気分も少し持ち上がり、場合によってはもう一つぐらいやってみようかという気になるかもしれません。そうしたらしめたものです。

また一つずつきちんとこなしてから次の課題に移るという「立て並び法」だけでなく、時には、いくつかの課題に少しずつ同時に手をつけていくという、いわば「横並び法」も効果的なときもあるように思います。一度試してみてはいかがでしょうか。というのも「立て並び法」では、最初の課題で立ち往生してしまうと何も達成できないまま時間がどんどん過ぎてしまうことになりかねないからです。
「これいつやるの?今でしょっ」というフレーズが流行語になりました。たしかにそうした方がよいことがたくさんあるのですが、明日やってもよいことは思い切って明日に回すということにしてみてはいかがでしょうか。その分、今日は早く休みましょう。あるいは、なかなか時間がとれなくて観られなかった映画を鑑賞してみるのもよいでしょう。あとから振り返ると大切な想い出の晩になっているかもしれません。

・「少なくとも数人の人と暖かい人間関係をつくること(孤立するのを避ける)」

一人でいる方が気が楽で、人付き合いは大儀だと思われるひとも多いかもしれません。しかし、ときにはふと誰かと話し合いたいと思うこともありますね。しかし、そんなときに話し相手になってくれるひとが急に現れてくれるわけではありません。ひとりでもよいのですが、できれば二、三人ぐらいの気の置けない人とたちとの暖かい交流を長年にわたって続けたいものです。

・「ささいなことにこだわらず勝ち目のない口論、対決はせず妥協する」

妥協という言葉にはあまりよい響きはないのが普通です。いつも理論武装して、妥協を許さず相手を論破して持論を徹底して貫き通す。そんな生き方も立派です。しかし、どんな場面でもいつでもどこでもそうした姿勢を崩さない努力には限界が生じるものです。ときには負けるが勝ちとは言わないまでも、ことを荒立てず妥協してしまうことも大事ではないでしょうか。そうして得られた心の平穏さや余裕を別の活動に活かした方が、それからの生活がより豊かなものとなるように思います。

・「むしゃくしゃする時は、庭いじり、散歩、ジョギングなど適度に身体を使う」

むしゃくしゃしたり、イライラしたからと言って、すぐにこのような対処ができるわけではありません。普段からこういう対処法を考えておき、適度に身体を使う習慣をつくっておくことです。そして、いざというときに実行に移すのです。そして、むしゃくしゃの程度と強さに応じて、どのように身体を動かす対処法が自分には最も効果的であるのかを確かめておくのはいかがでしょうか。そしてそれを次の機会に活かすのです。
このような対処法が万全になっていると、ひょっととするとむしゃくしゃすること自体がほとんどなくなってしまうかもしれませんね。

・「1日15分から20分、目をつぶって自分の好きなソフトな音楽を聴く習慣をつける」

どんなジャンルの音楽でもよいでしょう。できれば、穏やかな気分になれるようなソフトな音楽を毎日聴く習慣をつけてみてはどうでしょうか。私も寝る前などに沖縄民謡やショパンの夜想曲などをゆったりと聴いています。忙しくてなかなか時間がとれないかもしれません。しかし、朝起きたときや昼休み、帰宅してほっと一息ついたときや、寝る前など短くてかまわないので好みのソフトな音楽を聴いてみてはどうでしょうか。
そんな場合にちょうど良いものとして、一日のさまざまな場面に相応しい音楽が聴けるように工夫して作ったCD「メンタルヘルス・クラシックス」(デラ社)があります(図1)。たとえば爽やかな寝起きのための音楽、出勤前のチャージのための音楽。午前中の一仕事が終わったあとのリフレッシュの音楽。忙しい一日の仕事が終わったあとに聴くクールダウンの音楽、そして快適な眠りを約束してくれる安らぎの調べなどです。
このCD「メンタルヘルス・クラシックス」は、私が選曲、監修、解説を務めたものです。手前味噌となってしまい恥ずかしいのですが、ぜひ、一度手にとって試してみていただければと思います。

図1はこちら

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