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不安・恐怖での活動制限がなくなり、自由に行動できる時(ケセラセラvol.112)

横浜クリニック 院長 境洋二郎

制限が解除され、行動が広がり心地よい瞬間

パニック症の治療過程において、薬物療法で突然の予想外のパニック発作や持続的な不安は落ち着いたものの、広場恐怖は持続し、不安場面を避けていれば生活は問題ない、信頼できる人と一緒なら行ける、あらかじめ頓服薬を飲めば行けるなどの状態の方は多数います。診察の中でも、パニック発作が改善し、発作症状が起きないような生活をして、「調子は良いです」とされていても、不安・恐怖で制限された生活が数年、数十年続くと、同じ状態であっても「治ってない」と捉え方が変わってくることがあります。回避行動や同伴者・頓服薬を要する広場恐怖が持続している状態と考え、行動療法をうまく行うことで、自由な行動は広がります。

「恐怖条件付け」を消去する行動療法を行う際、実際の治療の中で役立つことを考えていきます。まず不安の1回の経過です(図)。

元々のパニック症のパニック発作は、特にきっかけなく起きますが、広場恐怖を伴う経過の中では恐怖対象に接する、想像するなど手掛かりがあると、不安や恐怖は、動悸や息苦しさなど身体症状と共に、急激に高まります(図左A)。発作症状は、急激に高まりますが、逃げずにその場に居続けても、何もしなくても、どこかでピークに達して、徐々に落ち着いてきます。発作症状は、辛い状態ですが、時間と共に何もしなくても落ち着くというのは、とても重要な点です。

発作が起きた後、どのように落ち着いたか自覚できてなく、どこまでもつらい症状が続くと捉える方もいますが、落ち着く経過に着目することが役立ちます(図左B)。
不安やドキドキの辛さを100点満点で数分毎に自己採点して、落ち着いて大丈夫と思えるまで続け、グラフにして図示して、落ち着く経過をやっと理解できる方もいます。本当に辛い時間で自己採点できない場合は、少し落ち着き始めてから自己採点を開始しても良いですし、不安・恐怖時には心拍が上がり、その後落ち着く経過とともに心拍は下がりますので、心拍計を用いて経過をグラフにしても客観指標として役立ちます。

広場恐怖など条件付けられた状態では、不安や動悸などの症状は意識してても意識してなくても条件反応として起きるのが通常ですので、症状が起きたらダメとせず、条件反応の有無で良し悪しを決めないことも役立ちます。乗り物などの不安場面に行き、ドキドキ・バクバクして不安や恐怖が高まる条件反応が生じても、「辛いけど、この経験は良くするチャンスだ」と捉え、前向きに行動療法に取り組まれる方もいます。症状が出ても、必要なことが出来た、行きたい場所に行けたら良しとし、その経験を繰り返すことで、症状の山は徐々に低く短くなります(図右)。症状が治まる経過や、必要な活動が出来たことに注目することが役立ちます。

症状を耐え我慢しなければならないのかとされる方もいますが、「戦う・耐える・我慢する」と考えると緊張がより上がりますので、逃げる・避けるでないが、緊張を上げ過ぎないように、「落ち着くのを待つ、山が過ぎるのを待つ、慌てず対処する」と考える方が良いように思います。不安症状が高まった際、これをしないといけないというのはありませんが、安全な場所で、楽な姿勢で、慌てず焦らず、特別なことをしなくても時間と共に落ち着くのを待ちます。出来るなら、ゆっくり吐くことを意識した腹式呼吸をすることは役立ちます。発作時に息苦しさがあり、息を吸おう吸おうとします。肺が空気で満たされそれ以上空気が入らないのに更に吸おうとして吸えない状態が、息苦しさや不安を高め、過呼吸に繋がることがあります。慌てずにゆっくり吐くと、その後自然に吸えるようになります。
不安症で辛いことが多い中でも、自己コントロール力が向上し、狭まっていた活動の制限が取れ、自由にできる行動が広がることは、心地よく感じる瞬間です。

旅の写真5 北海道フリーきっぷで鉄道旅

後半は、旅の写真です。

大学2年の夏休みの8月後半、京都の舞鶴港を深夜23時30分に出港、日本海をフェリーで北上し、翌々日の早朝4時過ぎに北海道の小樽港に入港しました。船旅をしようと2度目の北海道に上陸したのですが、その後の予定は決めてませんでした。普通列車を乗り継いで、大学のある茨城に戻るかとも考えましたが、折角来たのだからと、高価でしたが7日間、特急などの指定席にも乗れる北海道フリーきっぷを購入し、鉄道で道内を周遊することにしました。
旭川、網走、斜里、釧路、帯広、稚内宗谷岬、根室納沙布岬、室蘭地球岬などを、時には、今はなき札幌から各方向を結んでいた夜行列車「まりも号」や「はまなす号」などを夜間移動兼宿にして、周遊しました。前年の先輩の車での周遊とは違い、駅から離れた所には行きにくかったですが、一人で気ままに、道内の各方向への列車を利用し、いくつかのバスや徒歩も含め、北、東、南東など広く鉄道旅行を楽しめました。
函館から当時開通して数年の青函トンネルを通り、普通列車で本州を南下、大学に帰っていきました。

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