意識の向け先を変えてみる
ついに2025年最後の心理士コラムです。12月は師走とも呼ばれ、忙しく過ごされる方も多いかと思います。
ただ、そんな時でもふとした拍子に不安な考えが頭を占めてしまうことがありますよね。やるべきことに集中できない、そわそわして落ち着かない…。こうした心が不安に引っ張られる瞬間は、多くの人が経験するものです。
実は、不安な考えが浮かぶこと自体よりも、その考えに意識が向き続けてしまうことが、私たちを疲れさせると言われています。考えないようにしようとしても、かえって頭から離れなくなることもありますよね。
そこで今回ご紹介したいのが、こうした考えとの付き合い方を変えるアプローチの一つである「注意訓練法」です。不安を消したり押し込めたりするのではなく、周囲の音に耳をすませたり、意識を別の方向に切り替えたりしながら、注意の向け方を練習していくものです。
すぐに効果が出る方法ではありませんが、コツコツ続けることで「気になる考えが浮かんでも、必要以上にとらわれず現実に戻る力」が育っていくとされています。ここではごく簡単な紹介ですが、日常に取り入れやすい小さなトレーニングとして、よかったら試してみてくださいね。
