「マインドフルネス認知療法 ~Mindfulness Based Cognitive Therapy ; MBCT~」
マインドフルネス認知療法(以下、MBCTと略します)は、再発を繰り返すうつ病患者を対象として開発された心理療法です。その後、うつだけでなく、不安やその他の問題にも効果があることが実証されてきました。
MBCTがどのようなものかと説明すると、とても簡単にいうならば、マインドフルネスと認知療法を合体させた心理療法といえます。認知療法はアーロン・ベック博士が開発した心理療法で、うつ病への大変有効な心理療法です。マインドフルネスは、「自分が何かしている間、今していることに対して、直接的に、心を開いた気づきを向けること」です。
MBCTは週に1回、2時間ほどのセッションを8回行うグループ療法です。現在、赤坂クリニックでは、8人のグループでMBCTを行っています。セッションの中では、ガイド役のトレーナーと共にエクササイズをしたり、体験や気づきをお互いにシェア(共有)したりします。
うつ病や他の感情的な問題の根底には、過剰に考えすぎたり、反すうしたり、過剰に心配したりする傾向とそのことについて避けたり、考えないようにしたり、追い払おうとする傾向があるといわれています。MBCTでは、このような習慣を止め、新しい対応スキルを学ぶことができます。例えば、8セッションのテーマは以下のようなものです。
セッション1 気づきと自動操縦状態
セッション2 頭で生活してしまうこと
セッション3 散漫な心をまとめる
セッション4 嫌悪を見極める
セッション5 物事をあるがままに受け入れること
セッション6 考えていることは事実ではない
セッション7 自分を大切にするには?
セッション8 学んだことを維持・発展させる
赤坂クリニックでは、MBCT以外にもマインドフルネスを実践することができる場があります。月~土曜日まで毎日ヨーガと瞑想を行っているクラスがありますので、興味のある方はぜひご参加ください。