先の見えない状況だからこそ・・マインドフルに過ごす工夫
連日、新型コロナウイルス関連の情報があふれ、また、働き方や普段の生活が大きく変わり、「これからどうなってしまうのだろう」と不安な日々を過ごされている方も多いと思います。
もちろん、必要な情報を収集し、適切な感染症予防の対策を取ることは重要です。しかし、不安になるあまり、起こっていない将来の不安に押しつぶされ、「今、ここ」を生きられていない・・そんなことはありませんか?
マインドフルネスとは、「意図的に、いまこの瞬間に、判断することなく注意をむけること(Kabat-Zinn,1994)」と定義され、マインドフルネス瞑想やボディスキャン、ヨーガなどを通じて習得していくものとされています。
現在、和楽会のマインドフルネスセンターも開催を見合わせており、なかなか個人での継続が難しく感じている方や、あるいは、マインドフルネスを初めて知ったという方もいらっしゃるかもしれません。
そこで、瞑想やヨーガといったフォーマルな練習以外の、インフォーマルな練習をご紹介します。
それは、「今、この瞬間に注意を向け、自分の内と外に何が起きているかに気づくようにする」という方法です。例えば、お茶やコーヒーをいただく時や、物を持ち上げる時、夕暮れの空を眺める時などに、そのことに注意を向けて、五感を働かせて味わいます。
日常の中に取り入れやすいので、ぜひ、やってみていただければと思います。
最後に、「マインドフルネスのはじめ方」という本から、一節をご紹介します。
“今、この瞬間しかないのです。
他のすべては記憶(過去)であり、予測(未来)です。” ※()内は筆者追記
大変な中にあっても、「今、この瞬間」を大切にしながら、過ごしていきたいですね。
皆さまの日々の中に、少しでも穏やかな時間が訪れますように。
参考・引用図書:
J.カバットジン著,貝谷久宣 監訳,鈴木孝信 訳(2017).マインドフルネスのはじめ方 金剛出版
Kabat-Zinn, J. (1994). Wherever you go, there you are: Mindfulness meditation in everyday life. New York: Hyperion.