閉じる

初診予約

心療内科・神経科 赤坂クリニック

Web予約

電話予約

03-5575-8198

横浜クリニック

Web予約

電話予約

045-317-5953

なごやメンタルクリニック

Web予約

電話予約

052-453-5251

※必ずご本人様よりお電話ください。

※受付時間をご確認の上、お電話ください。

※初診の方は、こちらをお読みください。

再診予約

心療内科・神経科 赤坂クリニック

Web予約

横浜クリニック

Web予約

なごやメンタルクリニック

Web予約

和楽会オンライン心理相談室

Web予約

※最終来院日から半年以上経っている場合は、お電話でご予約ください。

マインドフルネスの臨床効果と脳科学⑪ マインドフルネスで人生が変わった人の体験記(ケセラセラvol.105 貝谷久宣)その1

医療法人和楽会 理事長 貝谷久宣

Aさんは来院時40代初頭の主婦です。来院の理由は、周囲に溶け込めない、人前で常に緊張している、心が晴れないということでした。
初診時の診断は「社交不安症」で、初めの4、5年はセロトニン再取り込み阻害薬と認知行動療法を受けました。PTAで担当の先生とは多少とも話せるようになりましたが、積極性が無く、もう一つ気分が晴れない状態が続いていました。マインドフルネスを開始しましたが、集団ですることに気を使い、間もなく中断してしまいました。しかし、1年後にはマインドフルネスに人生をかけようと決心して再度挑戦しました。
以下はAさんの手記です。なお、この手記の公開についてはAさんから同意書をいただいています。
なお、Aさんへのマインドフルネスの効果機序については次回解説いたします。

【マインドフルネスを始めた動機】
担当医に勧められた。現在体調は悪くないが、どうも核心部分が良くなっていないし、自己肯定感が全く上がってこないことに気が
付いていて、40代のうちにもう一度頑張ってみようと思い立ちました。

【マインドフルネスへのイメージ】
当初マインドフルネスは瞑想というより、呼吸法だと思っていたので特別なものというイメージはありませんでした。

【一番初めに感じた変化】
腹が立たなくなった

【マインドフルネスを始めてからの変化】
〈1回目〜20回目〉6月13 日~9月23日
この期間で、起床して東京マインドフルネスセンター(TMC)に通うことに苦痛のない習慣が出来るようになった。知らない人の中に入る緊張感が高く、疲労感も強い。シェアリングでのスピーチでの緊張や動悸、手の震え、声の震えがあった。隣の人との距離が気になり、パーソナルスペースを確保することに執着した。呼吸が整うと落ち着いてきて心が静まる感じ。身体感覚は体の力が抜けて一瞬楽になる感じ。瞑想は目を閉じないと集中できなかった。

〈21回目〜40回〉9月24日~11月1日
TMCへ通うことに慣れ、生活のリズムが整う。若干通うことに依存が出始める。家以外で自分が安全だと思える場所が出来たと考える。安全地帯から安全地帯へ移動しているだけになるのは自分にとってトレーニングにならないと考えた。慣れてくるとマインドフルネスで何が変わるのか、自分は習得できるのかという不安感が出てくる。勉強してマインドフルネスの知識を増やし、なんとか良くなっている自分を周囲(家族、先生)に示さないといけないと焦る。心の感覚はやはり呼吸によって落ち着いている感じ。身体感覚は指先で拍動を感じ、顔、首、腕のピリピリした皮膚感覚がわかるようになる。
30回を超えたある日、シェアリングが自分の番になった時に、突然わけのわからない感情が抑えきれなくなり号泣。「早く良くなって先生に報告したいという焦りで、毎日苦しい。必ず習得すると意気込んでいた自分が空回りしている。でもやっているうちにそういう事じゃないのではないかと思い始めた。」とシェアリングで話した。何故かその後も涙が止まらず、体の中から感情がどんどん湧き出てきたため、TMCから出て3時間歩く。歩いている間も自宅に着いてからも吐き出すように感情が湧き出てきて、フラッシュバックの様な事が起きる。
翌朝自分に起こっている事に困惑し、F心理士と面談。「昨日のシェアリングの時に突然湧き出てきた感情が何かわかりました。私は今まで“怒らない、求めない、全てを受け入れる”と考え生きてきました。今死んでも80歳で死んでも同じと思っていました。与えられた使命を果たしそれを幸せと無理に感じる努力をしてきました。つまり自分の感情は私の生活には必要がなく、心の奥底にしまい絶対に開けないと固く決意をして暮らしていました。しかし、昨日のシェアリング中に突然その押し殺していた感情が出てきてしまい、自分では何が起こっているのか理解が出来ずに止めることができませんでした。その後フラッシュバックが起こり、過去の出来事が写真のように何枚も思い出されました。子育て中も全く楽しくなく、自分は母性に欠けていると苦しみましたが、フラッシュバックで長男を愛おしく思う自分、次男が生まれて家族が増えた歓びで幸せだと感じている自分がいました。自身の幼少の頃、学生の頃の写真は自分の思いを理解されない苦しみから自分を押し殺そうと努力している姿がありました。マインドフルネスを続けているうちに、封印していた自分自身の心の中の“生きたい”というエネルギーが出てきてしまいました。」と話した。
F 心理士は、とにかくマインドフルネスを続けましょう、これは良い兆候ですとアドバイスを頂く。人前で泣いた恥ずかしさからクラスに出ることを躊躇していたが、翌日のシェアリングでこの体験を人前で話せるようになった。すると不思議と恥ずかしさよりも皆とシェアしたいという気持ちが大きいことに気付く。また何人かの参加者の方から「よかったですね」「羨ましいです」「自分も何か変化したいです」などと思いもよらない言葉をかけていただいた。自分の中で何かが大きく動き出した。

 

~その2につづく

ブログ記事一覧