医療法人和楽会 心療内科・神経科 赤坂クリニック　南 房香

こんにちは。
このコラムで、赤坂クリニック内にある女性メンタルヘルス外来OHANAから、妊娠・出産や育児に役立つ情報を連載していきます。
自分には関係ないやと思った男性もいると思いますが、男性にも役立つ内容にしていくので是非家族や大切な人と読んでもらえたら嬉しいです。

OHANAは、2019年に赤坂クリニックの子育て世代のスタッフで立ち上げた、女性メンタルヘルス外来の名称です。
“OHANA” はハワイ語で「家族」を意味します。女性のメンタルヘルス向上を通じて家族のwell-beingを応援するのがOHANAのコンセプトです。

妊娠・出産は人生の一大イベントで、体、心、生活、役割も急激に変化し、この急激な変化には誰しも大きなストレスを伴います。
産後うつという言葉がメディアでも取り上げられるようになりました。

母親の妊娠・出産期のうつについては少しずつ知られるようになっていますが、近年では父親のうつについても注目が集まっています。
母親のうつが産後1ヶ月以内、1〜3ヶ月、3〜6ヶ月、6〜12ヶ月で15.1%、11.6%、11.5%、11.5%であるのに対して、父親のうつは9.7%、8.6%、13.2%、8.2%と、父親も母親と同様に10％前後に産後うつを認めることが分かりました。
父親も育児・家事等をやるということが社会に期待される一方で、労働環境の大幅な改善がなく、負担が増えている父親も多いのではないかと考えられます。

新たな命と対面し絆が育まれていきます。両親ともに妊娠期・産後を良い状態で過ごしたいものですね。
そのためにできる準備をしていきましょう。

（ケセラセラvol.111より）