「頑張りすぎる」考え方のクセ
4月に新年度がはじまり、変化の多い時期を過ごした方が多いのではないでしょうか。5月~6月に入るとメンタル不調の方が増えくるといわれています。4月に張り切ってスタートダッシュを切ったものの、段々と疲れが溜まってきて、燃え尽きたような感覚になってしまうという状態です。燃え尽きてしまう要因である「頑張りすぎ」に拍車をかけるものの一つが「完璧主義的」な考え方のクセではないでしょうか。
完璧主義は、「何に対して完璧を求めるか」という方向性で分類することができるといわれています。
①自分:自分の言動などに完璧を求める。
②他人:他人の言動などに完璧を求める。
③他人から求められること:他人が自分に期待しているものに完璧に応えようとする。
①は自分がつらくなりますし、②は相手につらい思いをさせてしまいます。
③も自分がつらくなる考え方です。他人が期待していることを予測して応えようとしますが、他人の考えは目に見えないため、結果的に他人の期待に完璧に応えることができたのかどうかを明確に知ることができません。そのため、達成できたという実感を得ることができず、「自分が良くなかった」「努力が足りなかった」という自己批判のスパイラルにはまり込みやすくなってしまいます。
最近ちょっと疲れを感じはじめたという方は、自分が頑張りすぎていないかな?気合をいれて完璧を求め過ぎていないかな?と振り返ってみてください。そして、「今は疲れているから、これで良しとしよう」といったように、自分の状態を受け入れて、柔軟に対応するように心掛けてみてください。
参考:『自分を思いやる練習‐ストレスに強くなり、やさしさに包まれる習慣‐」 有光興記 朝日新聞出版